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警視庁がイスラム国事件で北大生と常岡浩介氏、中田考氏らを送検か!? 官邸がゴリ押し説

 ではなぜ、当局は無理やり常岡氏らの送検に打ってでるのか。

「弁護士が捜査員から聞いたのは、警察は『自分たちは送検したくない』と思っているが、官邸から『事件処理にするように』という圧力がかかってきたからしかたがない、という話でした」(常岡氏)

 つまり、警察は、官邸からの「圧力」によって、立件される見込みが限りなく低い送検を行わざるを得なくなっている、というのである。

 そして、官邸が圧力をかけたのは、同じくゴールデンウィーク後に公表される予定の、政府委員会によるイスラム国の後藤健二さんら邦人人質事件についての検証結果が関係しているのではないかと言われている。

 政府は邦人人質事件の救出交渉にあたり、事実上“何もしていなかった”ことが明らかになりつつある。朝日新聞(4月16日付)によれば、政府は「イスラム国」側と直接交渉するルートを持っておらず、人質の解放交渉はもっぱら後藤さんの妻によるメールのやり取りに頼りきっていた。しかも政府は、後藤さんの妻のメール交渉には、文面も含めて関わっていなかったことが、政府関係者らの証言でわかったという。

 今月の委員会検証結果の公表で、はたしてどこまでの情報が開示されるかは不明だが、政府主体の交渉すらままならなかった事実を公に認めれば、政権への批判は避けられないし、それを隠せば隠したで追及を受ける恐れがある。そこで、世間の目を逸らすための策として、常岡氏らを「送検」するのではないか──。そう推測されるのだ。この“検証結果目くらまし説”について、常岡氏が語る。

「建前では、送検というのは起訴を目指してやるということになっているのですが、今回公安警察は検察と話し合いをしているわけです。検察のほうがそもそも、立件、起訴はまず無理であると。そうすると不起訴か起訴猶予になりますが、検察は起訴猶予すら嫌がっているということを、やはり弁護士経由で知っています。おそらく送検だけして、その際に大きくメディアにリークしようという腹ではないかな、とこちらは考えています」

 そもそも委員会の検証自体がかなりインチキなシロモノになる可能性もあるようだ。常岡氏が続ける。

「僕と中田先生は、今回の人質事件で、とくに湯川さんに関しては唯一、イスラム国側から直接連絡を受け、要求を突きつけられている当事者でした。その我々に対して、検証チームからの連絡が、一切ないんですよ。それは中田先生にも確認し続けているんですが、今のところ、政府からも、警察からも、まったく連絡がないんだそうです。私の場合、昨年11月11日以降、公安からの連絡・接触は一切ありません」

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