「WiLL」も11年7月号で「震災復興 私ならこうやる」という安倍のインタビュー、そして政治評論家・三宅久之の「安倍晋三元総理 再登板待望論」を掲載。11年11月号でも、「正気ですか? 野田さん!」というタイトルで野田批判を語らせている。
そして、2011年6月に発売された「ジャパニズム02」にも 「安倍晋三の逆襲…元内閣総理大臣 安倍晋三」と題されたインタビュー記事が堂々と掲載されている。
おそらく、安倍事務所はこうした自分のインタビューや称賛記事が掲載された雑誌を大量購入して、支持者や関係企業に配りまくったのではないだろうか。
しかしだとすれば、たんにヘイト本を大量購入したというより、もっと悪質といえるだろう。安倍はこれまで雑誌に対しては必ず自身の味方になるメディア、自身の思想と合致するメディアだけを選別し、インタビューに応じてきた。つまり、安倍はこんなヘイトスピーチまがいの中国・韓国差別を叫び、在特会をPRするような出版社を支持し、自分のインタビューを発信する場所にふさわしいと考えていたということだ。
しかも、まとめ買いという事実を考えると、両者の間にはもっと深い関係があることも考えられる。政治家のインタビューというのは、もともとまとめ買いを約束した上で、政治家と出版社が組んで仕掛けることが多い。安倍は当時からヘイト出版社と一体化していた可能性も十分あるだろう。
安倍首相は昨年秋、国会で在特会元幹部とのツーショット写真について追及を受けた際、「極めて失礼だ‼ 何の証拠で在特会と親しいと言ってるんだ!?」と逆ギレしていたが、こうした過去のメディアとのつきあい方を見れば、少なくとも在特会的な排外思想をよしとしてきたことは言い逃れできない事実だろう。
そして、ヘイト出版社の扱いを見れば、安倍晋三という政治家が、桜井誠と同種の“ネトウヨスター”であることもよくわかるというものだ。
(エンジョウトオル)
最終更新:2017.12.09 04:38