安倍首相が推薦文を寄せた『わが祖国日本への戀文』。著者のブログはヘイトスピーチの嵐だった!
あまりに大義のない解散劇。マスコミはすっかり安倍政権の情報操作に乗せられ、選挙モードに突入しているが、だとしたら、われわれはなおさら、この間、安倍政権がやってきたことを再確認しておく必要があるだろう。
連中にどんな疑惑がもちあがったのか。連中がどんな思想をもち、どんな危険な政策を進めようとしていたか。
とくに、うやむやにしてはならないのが、極右・ヘイト勢力との関係だ。第二次安倍政権では、山谷えり子拉致問題担当相兼国家公安委員長、高市早苗総務大臣、稲田朋美政調会長など、複数の閣僚にヘイトスピーチ団体の在特会やネオナチとの関係が次々浮上したばかりか、安倍首相自身にも在特会元幹部とのツーショット写真が出回った。
彼らは一様に「そういう団体の関係者だとは知らなかった」と弁明していたが、これは明らかなごまかしであり、安倍政権とヘイト極右団体の癒着は構造的なものだ。
実際、最近も新たに、安倍晋三とヘイト極右活動家の関係を物語る情報が飛び出している。
昨年3月、安倍首相はある自費出版本に推薦文を寄せた。『わが祖国日本への戀文』という本で、著者は奈良県吉野にある吉水神社の宮司・佐藤一彦氏。吉水神社は世界遺産にも登録された由緒正しい神社だ。
この本の巻頭2ページに、安倍首相が「推薦のことば 安倍晋三」というタイトルの文章を寄せ、こう佐藤氏を絶賛している。
〈「戀文」は、佐藤宮司の魂の日記ですが、戦後失われた「日本人の誇り」をテーマとして、自分の国は自分達が守らなければならないという強い意志を感じます。世界一の日本人、世界一の国家をめざして進むための道標となることと思います〉
佐藤氏は山口県小野田市出身で、安倍首相と同郷だというが、現役の首相が個人の書籍にここまできちんとした推薦文を書くというのは、相当に親しい関係だと推測される。
ところが、今週発売された「サンデー毎日(毎日新聞社)11月23日号の「『ヘイトスピーチ神社』過激暴言!」によると、この安倍首相が絶賛する佐藤宮司は、右派市民団体の会長を務めており、過激なヘイトスピーチを発信している人物なのだという。