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アムウェイにキラキラ・ロハス女子が急増中で新たな危険性を指摘する声

Amway(日本アムウェイ)会員向けショッピングサイト「amwaylive」より


「今働いている会社には、『自分もあんな風になりたい!』と思えるような女性がいませんでした。でもアムウェイの勉強会などに出席すると、いつも必ずそう思える人に出会えるんです」

 そう語るのは、現在アムウェイ歴3年目となる20代の女性Aさんだ。

 専門誌「月刊ネットワークビジネス」(10月号)の日本のネットワークビジネス企業の売上高ランキング(2014年版)によれば、女優・田中律子出演のテレビCMが話題となったニュースキンジャパン(約400億円)、「ミキプルーン」でおなじみの三基商事(約720億円)を押さえて、約969億円の日本アムウェイが2年連続で増収し、業界トップに君臨し続けている。

 さらに、同社が公式HPにて発表している会員数推移のデータによると、「ディストリビューター」と呼ばれる販売員は現在公称70万5000人。61万5000人だった04年頃から右肩上がりに推移しているのだ。

 しかし、アムウェイといえば、日本に「マルチ商法」という言葉を広めた企業であり、その“悪印象”が残る読者も少なくないだろう。同社は、会費を支払って登録した「ディストリビューター」を介して新たな会員の獲得や商品の販促を行い、その売り上げからボーナスをバックしていくという連鎖販売取引(またの名をネットワークビジネス)の形態を主体とした外資系企業である。この連鎖販売取引というのが、いわゆる「マルチ商法」なのだ。

 そもそもアムウェイが日本でブームになったのは90年代半ば頃、今から20年近く前に遡る。同社の売り上げがピークに達したとされる1996年度には、2121億9500万円もの公称売上高を発表。「成功者」と呼ばれるセレブ・ディストリビューターが話題となり、彼らの生活に憧れる若者たちをどんどん取り込んだ。

 ところが、その成果報酬制度によってか、強引な勧誘活動が横行。売り上げ目標や、ノルマを達成するために自ら商品を買い込んで借金をする者も続出し、97年には国民生活センターの理事長より「苦情・相談件数が4年連続で1000件を超えている」と報告され、社会問題化したのである。

 そんな同社がここ数年、徐々にその勢いを取り戻してきているという。

「ブームとなっていた当時には、借金を苦にした自殺者を出すなど、大きな問題になりました。しかし、現在の20代の若者たちには、その頃のことをほとんど知りません。しかも、今は大手企業であっても安定した時代ではない。そのため、『権利収入』という言葉に反応した“好きなことをやりたい”思考の若者たちにとって、アムウェイのビジネスは魅力的に見えるのでしょう。中でも、特に印象的なのが、ロハス思考の高い若い女性たちの増加ですね」(アムウェイに詳しいジャーナリスト)

 このメディア関係者によれば、野菜ソムリエに栄養士、エステティシャン、ヨガ講師。今、美容や健康、かつおしゃれなものに飛びつく女性たちの間で、アムウェイが広がっているという。

「昔はアムウェイというと、洗剤やフライパンなどの調理器具のイメージが強かったと思うんですが、今、彼らが押しているのは、本田圭佑選手が所属するイタリアのサッカーチーム・ACミランの公式サプリとしても知られる『ニュートリライト』や、『VoCE』(講談社)『25ans』(ハースト婦人画報社)などでも紹介された『アーティストリー』という化粧品など、健康・美容に関する製品なんです。食品も充実していて、調理器具と共に販売するべく、(オール・アムウェイで作る)手料理パーティなるものも頻繁に開催されているようですよ」(前出・ジャーナリスト)

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