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好きな人に「私で勃ちます?」 オタク女子が婚活するとこうなった!?

 実は、カザマは男性に対して免疫がないのはもちろん、エロに関しても初心者で知識も経験値も圧倒的に少ない。そのくせ、唯一の情報源がエロゲーなため、純粋なのにやることは“痴女”なみに大胆なのだ。

 そのため、いざ付き合うという段階になってもいろいろな問題が発生する。初デートで映画を見て、手もつながないまま帰る雰囲気になると「何かイベントを起こさなければ」と思い、帰り際に「すいません抱きついていいですか?」と自ら抱きついてしまう。初体験のときも、普通の人は「この人が初めてでいいのだろうか」とか自分の体型、匂い、痛みなどの心配をするだろう。しかし、彼女は「だってHってアヘ顔になるんでしょ!?」と何よりもその心配をしていた。

 極めつけは、自分が女性として見られているのか不安に駆られ、スカイプで放った質問だろう。なんと「私で勃ちます?」と聞いてしまうのだ。自信がないのか、大胆なのか、ワケがわからない。“勃つかどうか”はかなり気になるポイントらしく、相手の家に初めて行った目的も、勃つかどうかの確認のみで、それ以外は何事もなく帰る。これまた、ガードが固いのか、ゆるいのかワケがわからない。

 しかし、そんなカザマが紆余曲折の末、結婚に辿り着くのである。どうやって結婚に至ったか、詳細は本書にゆずるとして、こんなオタクでも結婚できるのかと驚かずにはいられない。しかし共通の趣味の話ができるのは、男性にとってもうれしいことだろう。また、彼女がなんでも素直に相手に伝えてしまうのは、ピュアさゆえのこと。その天然記念物級のピュアさに惹かれる男性がいることは、ちっとも不思議じゃない。「共通の趣味」と「ピュアさ」を武器に、思い切って一歩踏み出してみると、広い心で受け止めてくれる相手に巡り会えるかもしれない。オタク女子たちに、そんな勇気を与えてくれる1冊であることはまちがいない。
(田口いなす)

最終更新:2018.10.18 04:12

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