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美輪さまの愛も盛り上がる! 『花子とアン』秘蔵っ子ふたりが出演

 美輪の華麗なる恋愛遍歴はあまりにも有名だ。三島由紀夫を筆頭に、赤木圭一郎、岡田眞澄、田宮二郎、天知茂と噂になった有名人は数知れず。今から45年前の時点で“恋の巡礼“の経験人数はすでに2千人だったという。

 その愛し方も美学を貫いており、著書『天声美語』(講談社)では「椿姫」を例に挙げ、相手に何も求めずに、相手を愛し続ける無償の愛こそが「ごく当たり前の愛し方」で、「私自身、これまでボーイフレンドたちには、こういう愛情で接してきた」のだという。

 また、同書には「美しくなるための生き方」についてもこう書かれている。

「真に美しい女は、オペラと同じ総合芸術なんです」「美しい部屋で趣味の良い家具や食器に囲まれて、上品な服を身につけ、いい本を読み、クラシックなどのいい音楽を聴いていると(中略)とくに着飾っていなくても、美しさが漂ってくる」

 美しくなるために、自分のまわりに美しいものを集めて、美しい生活を送る。そんな自分の価値観や美意識の集大成として舞台、唄や芝居、講演、出版があるのだという。その意味では、自分の美意識にかなう青年たちを側に置いて育てるのも、美輪にとってはそれが愛情表現であり、同時に、自分の世界観を表現するための重要なパーツでもあるからだろう。

 いよいよ佳境にさしかかってきた『花子とアン』では、蓮子が宮本と駆け落ちし、そこに黒沢が絡んでくるという展開が待ち受けている。実際にあった「白蓮事件」をモデルにしたこの修羅場の物語で、主要人物を演じる二人が共に美輪の寵愛を受けた俳優であることは興味深く、物語を天から見守るかのような美輪さまのナレーションも、より味わい深く響きそうだ。
(時田 優)

最終更新:2014.07.18 11:14

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