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北海道の感染爆発は菅首相を忖度した鈴木知事が五輪テストを優先、要請を遅らせたせいだ! 福岡にも菅官邸は「地元でできることをやれ」

感染拡大で措置を求める地方に国庫負担をケチり「まずは地元でできることをすべき」と「自助」を要求する菅首相

 さらに、官邸周辺の取材をおこなってきた西日本新聞の湯之前八州記者は、〈「福岡はやるべきことをやっていない」「まずは地元でできることをすべきだ」。繰り返しになるが、政府の動きを追う過程で何度となく耳にしてきた。首相が掲げる「自助」の理念にもつながるせりふと言える〉と指摘。ようするに、国庫負担が増えるのを嫌がりケチって自治体に「自助」を要求し、それによって東京五輪開催の足かせとなる重点措置・宣言の適用を控えようとしているのである。

 強い対策を打たなくては全国で大阪のような医療崩壊が起こり、救えるはずの命を救えないという事態に陥る危険が高まっているというのに、いまだに最優先されるのは東京五輪──。菅首相が内閣官房参与に登用した高橋洋一氏の〈日本はこの程度の「さざ波」。これで五輪中止とかいうと笑笑〉というツイートが物議を醸しているが、5月4日にもこの高橋参与と公邸で会談をおこなっていたように、菅首相の「危機意識」というのは、いまだにこの程度なのだ。
 
 だが、この国がいま置かれた状況は「さざ波」などではない。現に、韓国では昨日の新規感染者数が700人を超えて警戒が高まっているが、韓国の人口は日本の約半分。一方、この国は全国の新規感染者数が7000人を超えているのだ。さらに、全国知事会からはすでに全国での緊急事態宣言発令の可能性を考慮するよう求める緊急提言も出ている。全国レベルで待ったなしの状況なのだ。

 国際オリンピック委員会のトーマス・バッハ会長について、米ワシントン・ポストは開催国を食い物にする「ぼったくり男爵」と名付けたが、東京五輪開催を第一命題にして国内の感染拡大状況を無視し、国庫負担を嫌がって対策を打ち出さない菅首相は「ドケチ疫病神」と呼ぶべきだ。そして、この疫病神によって、東京五輪の引き換えに国民が切り捨てられようとしているのである。

最終更新:2021.05.13 08:36

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