吉村知事は釈明会見でも高齢者に対するコロナ治療を「延命治療」と混同して使用
しかも、大阪ではすでに事実上の「命の選別」がおこなわれている。22日放送の『羽鳥慎一モーニングショー』(テレビ朝日)では、基礎疾患のある60代男性が、自宅療養中に容態が悪化した際、府のフォローアップセンターの調整を受けた保健所から、入院の条件として「人工呼吸器の対応はできないことを了承すること」を求められたという事例が報じられている。
また、「女性自身」(光文社)5月11日・18日合併号では、大阪府内で新型コロナ重症患者の受入れ先になっている病院の看護師が、「いよいよ、“80歳以上の患者さんは受け入れない”という決定が下されました。高齢者施設でクラスターが起こったとしても、『うちに入れることはもう諦めてください』とお断りしているんです……」と証言している。
こうした高齢者切り捨ても、幹部職員による「入院の優先順位下げる」メールも、吉村知事ら維新の方針が背景にある。
なぜなら、当の吉村知事自身が、「命の選別」を口にしたことがあるからだ。発言が問題になると「アンチのデマ」などと否定したが、テレビで「ベッドが足りなくなったら」と問われ「高齢者から若者にバトンタッチ」と答えているのだ。
そして、吉村知事は本日の会見でも、問題のメールについて「まあ趣旨としたら、高齢者施設で延命治療を望まない方についての対応については、看取りも含めて判断をお願いしたい。そういう趣旨で、そういう議論はあるわけですけれども。もともと延命治療を求めない方はそういう判断もあるわけですけれども」などと語り、「コロナ治療」と「延命治療」を混同するような発言をしていた。
言っておくが、コロナ治療は延命治療ではない。ようするに吉村知事らは、高齢者の治療は無駄だと考えているのだろう。
本サイトでは、昨年11月25日に吉村知事の「命の選別」発言を報じた。以下に再編集して掲載するので、あらためてご一読いただきたい。
(編集部)