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くりぃむ上田が赤坂自民亭に続き安倍首相を痛烈批判!「特定秘密保護法以降、ひとつも丁寧に説明してもらった覚えない」

くりぃむ上田「特定秘密保護法以降、1個も丁寧に説明していただいた覚えはない」

 実際、上田はその後も政権や法案の問題点について鋭い指摘を連発。たとえば参議院の議員定数を6増加する公選法改正案についても、「あれだけね、(安倍首相は)力強く『定数削減をします!』と言っておきながら、ねえ、人口は減っている、消費税は上がる、国民一人一人の負担は増えるにもかかわらず、定数を6も増やすというのは」と真っ向から疑義を呈したのだ。

 これは、安倍が野党時代の2012年党首討論で「私たちの選挙公約においてですね、定数の削減と選挙制度の改正を行なっていく、こう約束しています。いまこの場で、そのことをしっかりとやっていく! 約束しますよ!」と大見得をきり、首相に返り咲いてからも「身を切る改革」と連呼していたことを念頭に置いた発言だ。ようは「身を切る」とアピールしておきながら、実際には国民の負担を増やす安倍首相のアベコベと嘘を、上田は端的に指摘しているのである。

 さらに上田は、話題を振られたゲストのミッツ・マングローブが、定数6増は一票の格差を是正するためという面もあるとコメントしたこと対しても即座に反論。「でも他に方法があるわけでしょ、(定数を)6増やさなくても。一票の格差を是正するためには」とつっこんだ。

 これもその通りで、番組でもジャーナリストの龍崎孝氏が解説していたように、定数6増のうち4増にあたる比例区で、合区で候補者を立てられない県から優先して当選させる「特別枠」をつくる改正案は、実際のところ司法が指摘している一票の格差を解消するものではなかった。結局は、議員を増やしたいだけのお手盛りの法案なのである。

 しかも、上田がすごかったのは、これで話を終わりにしなかったことだ。上田は改正公選法のような合理的説明のつかない法案を、次々に強行成立させ続けている安倍首相の態度を、こう強く批判したのだ。

「なんて言うんでしょうね、あの特定秘密保護法案のときですかね、(法案を)強引に通して、『ちょっと私も説明不足でした』と安倍総理がね、『今後、真摯に丁寧に説明していきたい』とおっしゃいましたけど。あれ以降、1個も丁寧に説明していただいた覚えはないんですけどね。どの法案もただ強引に通して、今回も党利党略で拙速に決められた感が非常にあるんですが」

 振り返ってみれば、特定秘密保護法にしても安保法制にしても共謀罪にしても、有権者の多くが反対しているなか、安倍首相は「国民に丁寧に説明し続ける」と強弁を重ねながら数の力で強行成立させていった。そして、一度法案を通してしまえば知らん顔して、その「丁寧な説明」とやらを続けた試しはない。ようするに、国会会期中のみ殊勝なことを言っているだけで、あとはやりたい放題というわけだ。その意味でも、上田の批判は極めて筋が通ったものと言う他ない。

 本サイトでは、上田が赤坂自民亭を痛烈に批判した14日放送回を紹介する記事の中で、これまで目立って政権批判をしてこなかった上田が、ここまで怒りの声をあげたのは、安倍首相の暴挙のあまりの酷さゆえではないかと指摘した。だが、特定秘密保護法のころから安倍首相の二枚舌を見抜いていたということは、もしかすると、上田は今になって政権の問題点を指摘するようになったというよりも、ずっと前から、そのヤバさに気がついていたのではないか。そんな風にも思えてくるのだ。

 いずれにしても、“権力のウォッチドッグ”であることを放棄した現在のテレビ界では、安倍応援団コメンテーターばかりが重宝され、日和見のお笑い芸人やタレントがワイドショーや情報番組を仕切っている。そのなかにおいて、上田のようなスタンスは貴重だ。くりぃむ上田には、ぜひ、安倍政権の横暴や怠慢を徹底批判する気骨をこれからも発揮し続けてもらいたい。

最終更新:2018.07.24 07:29

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