『ウラ生☆衆議院予算委員会@カフェスタ』28日放送分より
なんなんだこの“ネトウヨ番組”は……。自民党のネット番組「カフェスタ」が、27・28日の衆院予算委員会をライブ配信した『ウラ生☆衆議院予算委員会@カフェスタ』を見ていて、言葉を失った。
本サイトでもお伝えした通り、衆院予算員会では与党議員が徹底して安倍首相を擁護するヨイショ質問や、朝日新聞を「フェイクニュース」と罵るバッシングを展開する一方、野党の質問時間減少によって政権に対する疑惑追及の機会が削られてしまった。まさに“国会の安倍独裁化”の進行が露わになったかたちだ。
その裏で、自民党は、所属議員たちが予算委を見ながら「政策を解説する」との名目で、独自に国会をネット中継したのだが、そこで“解説者”たちから飛び出たのは聞くに耐えないヤジや野党議員個人への悪罵。しかもそれによって政権を追及する質問はほとんどまともに聞くことができないという、まさにネトウヨ番組と見紛うような番組をぶったのである。
そもそも、番組のノリからしてネトウヨ的な腐臭が半端なかった。J-NSC(通称ネトサポ)を率いる自民党ネットメディア局長・平将明衆院議員が司会で、ゲストとして出演した生田よしかつ氏(築地魚河岸仲卸3代目)が中心となり、解説者の名目で、大西宏幸議員や木原誠二議員など入れ替わりで自民議員が出演。なかでも、日々ネット上でメディアバッシングやネトウヨ言説を振りまいている自民党広報副本部長・和田政宗参院議員は2日連続で長時間出演し、野党バッシングをこれでもかと展開した。
生田氏と和田議員のふたりは、ネトウヨから絶大な支持を受けるネット番組『報道特注』のレギュラー。それだけでどんなことになるか想像がつくが、実際、27日の「カフェスタ」生放送でも、旧名の『報道特注(仮)』をもじって「報道特注(平)」などと言ってはしゃぐ始末。この『報道特注』に安倍首相が出演を熱望していることは本サイトで既報のとおりだが、平局長によれば、この「カフェスタ」中継の直前にも首相から「平さん、こんど報道特注ふたりで出ようよ」と熱心に誘われたのだという。ようするに、自民党はネトウヨ番組とほとんど一体化しているらしい。
まったくクラクラしてくるが、実際、「カフェスタ」予算委中継はネトウヨ番組そのものだった。
27日には、自民党の菅原一秀議員の森友問題についての質疑に合わせ、「森友問題は問題ですらない」(平)、「もういいよ!」(生田)などと合唱。和田議員にいたっては、会計検査院が「国有地値引きの十分な根拠が確認できない」と報告したことについて「会計検査院の根拠自体がいわゆる根拠不十分じゃねえかって感じで」などとのたまっていた。