2012年の総選挙では、やはり投票日前日に麻生太郎元首相とともに秋葉原駅前の街頭演説に立った安倍首相だが、その日は日の丸の旗を持った支持者が埋め尽くし、安倍首相に対し大きな応援コールが巻き起こった。それは2014年の衆院選でも同様だった。
まるで戦前を彷彿とさせる異常な光景だったが、安倍首相にとっては、秋葉原は熱烈な支持者が集まる場所。今回もヤジが飛んだとしても、そうした支持者らがカバーしてくれる。そう信じたのだろう。
しかし、そうはいかなかった。支持者の声や拍手よりも、森友・加計学園問題をはじめとする疑惑を権力の力でもみ消そうとするその不誠実極まりない態度に怒りをもった市民の「やめろ」の声のほうが上回ってしまった。つまり、メディア各社の内閣支持率の数字と同じように、安倍首相に対する信頼感は完全に失われている。そのことが数字だけではなく状況として証明され、さらには映像に記録されてしまったのだ。
安倍首相に投げつけられた聴衆からの退陣要求の模様は、テレビでも流されることになるだろう。しかし、勝負はこれからだ。きょうの秋葉原を、安倍政権の終わりの始まりにしなければならない。
(編集部)
最終更新:2017.12.05 01:56