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横田一「ニッポン抑圧と腐敗の現場」12

森友疑惑の核心は昭恵夫人と“官邸職員”谷査恵子氏の密接不可分な関係だ! 取材現場で見た二人の行動

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 この日も、防潮堤見直しに関するプレゼンを聞いて谷氏と一緒に拍手した後、昭恵夫人はこう挨拶した。

「私も防潮堤問題にずっと関わってまいりました。主人にも何度か意見を言って、いろいろ話をしたり、報告をしてまいりました」

 谷氏と名刺交換(コピー参照・官邸が連絡先)をしたのは、このツーショット写真を撮影した前月の2015年2月22日。この日も昭恵夫人は谷氏と共に、映画上映会を兼ねた防潮堤見直し集会に参加。ダムを壊して川が蘇る現場を描いたアメリカ映画『ダムネーション』を見た東洋文化研究者のアレックス・カー氏が「日本の海岸は防潮堤をはじめコンクリートだらけ。『防潮堤ネーション』のような映画を望む」と訴えた。続いてマイクを握った昭恵夫人は、安倍首相の父親(安倍晋太郎・元外務大臣)の故郷が美しい棚田で知られる山口県油谷町であることを紹介しながら、「(防潮堤見直しについて)主人にも日々話をしています」「美しい日本を取り戻すために力を尽くしたい」という挨拶もした(筆者著『亡国の首相 安倍晋三』七つ森書館より)。

 集会後には主催者と参加者を交えた懇親会が開かれ、ここにも昭恵夫人と谷氏は一緒に参加した。昭恵夫人は集会主催団体が訴える課題を夫に伝える“陳情窓口”であり、総理夫人付の谷氏は国会議員に同行する秘書のような役回りをしていた。両者は密接不可分の関係であり、谷氏の個人的行動と主張する菅官房長官は、説得力が皆無の空理空論を口にしているにすぎないのだ。

 3月23日、証人喚問を終えた籠池理事長は18時すぎから外国特派員協会で記者会見に臨んだ。会見場には、安倍晋三首相の辞任必至の物的証拠(文書)が配布されていた。国会で籠池氏が暴露したばかりの「安倍昭恵夫人付の谷査恵子氏が送ったFAX」のことだ。

 籠池氏の説明の後、質疑応答に入ると、海外の記者から「いま語ったことが正しければ安倍夫人と首相はウソをついていることになる。辞任したほうがいいと思うか」と質問。すると、籠池氏は戸惑いながら複雑な心境を口にした。

「やはり嘘はいけないと思います。でも本来、安倍首相のことは僕は好きなのです。非常に心が痛い。ご自身で決定することだと思います」

 豊洲移転を最終決定したのに「全体の責任」と言い訳をする石原慎太郎元知事に対して私は「責任逃れの恥さらしではないか」(3月3日の記者会見)と質問をした。妻の関与を示す決定的証拠が出ても辞職しない安倍首相は「嘘で権力にしがみつく国辱(日本の恥)」と批判されてもおかしくないだろう。

最終更新:2017.11.22 01:17

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