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憲法記念日特別企画◉安倍政権と日本会議の改憲プロパガンダの嘘(後)

安倍首相と日本会議がふりまく「日本国憲法はGHQの押しつけ」は真っ赤な嘘だった! 歪められた白洲次郎の発言

 この“なにがなんでも改憲したい”という安倍の欲望が、日本会議の思惑と混ざり合う。その究極の理念は「国家神道」や「国体」思想と変わらない。改憲を許せばなだれ込む。いま、この国は確実に“戦前回帰”へと向かっている。

 日本会議の“改憲映画”のチラシにはこう書かれていた。〈日本国憲法の衝撃の事実と現実を描いたこの作品で、これからの日本国憲法を考えてみましょう〉〈全国1,741の市町村、20,000の小学校区で啓発映画の上映会を開催しましょう。皆様も上映運動にご協力ください〉。「上映協力金」として1口1000円でDVD1本を贈呈するとある。どうやら、日本会議は極右界隈だけでなく、全国の小学校でも上映会を目論んでいるらしい。

 憲法の改正自体は、現行憲法に改憲の条件が記載されているように、タブーではない。だが、歴史を捏造し、デマを振りまいて、子どもたちまで洗脳しようとする日本会議のやり口は、下劣としか言いようがない。そして、国民の要望などまったく顧みずに、自らの欲望のまま憲法を変えようと暴走する安倍首相。こんな連中が仕掛ける戦前回帰のキャンペーンに、決して騙されてはいけない。
(梶田陽介)


■脚註・出典
【1】半藤一利・編『日本史はこんなに面白い』文春文庫、2010年
【2】高柳賢三、大友一郎、田中英夫『日本国憲法制定の過程I』/有斐社、1972年
【3】芦田均『芦田均日記』(第1巻)岩波書店、1986
【4】白洲次郎『プリンシプルのない日本』所収、ワイアンドエフ、2001年
【5】東京大学法学部図書館所蔵文書/『白洲次郎』増補版所収、文藝春秋、2016年


【前編はこちらから】

最終更新:2016.06.21 02:10

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