つまり、ネトウヨからの「太田の高市批判は問題!」なるいちゃもんをヒラリとかわしながら、暗に“「電波停止」などとほざく大臣はバカではないか”と批判しているのだ。この発言はネトウヨたちに火をつけ、案の定、〈旦那と揃ってヘイトスピーチとか夫婦揃って程度低くて草生える〉〈知らないなら文句言うなよカス〉〈お宅ら夫婦は朝鮮人?なんか大臣に恨みでもあるんですか?〉と、自身も集中砲火を浴びたが、しかし、光代氏は引き下がらず、続けてこうツイートしたのだ。
〈疲れたから。眠ります。偉い人なんて会いたくもないわ!〉
〈頑張っている人と会っていたいわ(^ ^)〉
これまで太田の政治的発言で、光代氏が関係各所に頭を下げてきたことをうかがわせるツイートだが、今回に限って言えば、「電波停止」というテレビ業界を死滅させるトンデモ発言に対して、爆笑問題と共闘していくという強い決意の表れなのかもしれない。
だとすれば、光代氏からの“GOサイン”が出た太田のこれからに俄然注目せざるを得ないが、いずれにせよ、「お前の顔が“電波停止”だコノヤロー」程度の皮肉が問題視される風潮は、確実に安倍政権による言論統制が行き渡りつつあることの証左だ。
何度でも繰り返すが、メディアに要求されるのは、公権力に対する徹底的な批判精神であり、それは、社会の歪さを笑いに転化させて表現するコメディアンの仕事でもある。権力者を笑いのネタにさえできなくなる時代の重たい空気を打破するためにも、爆笑問題と光代氏にはこの圧力に負けるな!と言っておきたい。
(小杉みすず)
最終更新:2017.11.24 08:41