日本テレビ『笑点』公式サイトより
各テレビ局が官邸の圧力に怯え、ニュース番組でさえ政権批判を口にするのが難しくなった昨今、意外な番組で安倍批判が飛び出した。
それは23日の日曜日に放映された『笑点』(日本テレビ系)。この日の『笑点』は、『24時間テレビ 愛は地球を救う』の中の1コーナーという“特別放映”だったのだが、恒例の大喜利で、その「24時間テレビ」に引っ掛けて、「――かん――び」の傍線部分に言葉を当てはめるというお題が出された。
すると、次期司会の呼び声もあるレギュラーメンバー、三遊亭円楽が、こんな答えを披露したのだ。
「安倍さん、聞いてください、政治に不信“かん”、国民の叫“び”」
その瞬間、観客からは「おおーーー!!!」と拍手が起こり、司会の桂歌丸が「座布団一枚」の声。そして、この日は山田隆夫に代わって『24時間テレビ』のパーソナリティを務めていたHey! Say! JUMPの山田涼介が座布団一枚を運んできたのだった。
この発言について、ネットでは「よくいった」「安倍批判にしびれた」「うまい、座布団一枚じゃ足りない」といった称賛の声の一方で、「円楽は反日」「笑点オワタ」「安倍さんの批判は気分が悪い」「日本テレビはこんなものを放送していいのか」「風刺うざい」などの批判も噴き出している。
しかし、実は円楽の『笑点』での安倍批判は今回が初めてではない。8月9日にも鍼灸師を題材にした大喜利で、こんなネタを披露していた。
「耳がよく聞こえるようにしたいんですね?」「どこに鍼を打っても、国民の声は聞こえるようにはなりませんよ、安倍さん」
たしかに、円楽はもともと政治への関心が高く、政治風刺ネタをよくやる落語家だった。
「円楽師匠はもともと大学時代、学生運動をやっていて、それに挫折して落語界に入ってきたらしいですからね。安保法案のあまりのひどさに反骨魂に火がついたようで、最近、頻繁に安倍首相をいじるようになった」(落語関係者)