高市首相“G7ドタキャン”言い訳の嘘と本当の理由を徹底検証! 直前の麻生との飲み会で何があったのか
しかも、高市首相の言い訳は「フランスのせい」だけではなかった。次にもちだした言い訳は、「業者が間に合わなかったせい」だった。
10月16日の参院予算委員会で辻元清美参院議員が欠席の理由を質問すると、高市首相は「開催時間が直前まで分からなかった」とくりした後、こう答弁したのだ。
「大きなディスプレイ使うので、業者に頼むので整わない」「回線の接続設定のために業者を呼ばなければならず、間に合わないということもありました」
これには辻元議員も「業者が来ないと国際会議もできない国なんですか?」と呆れていたが、当然だろう。
大災害や戦争は予告なく突然起きる、それに伴い急遽オンライン国際会議が必要になる可能性は常にある。それをいちいち「ディスプレイがー」「回線がー」などやっているとしたら、日本の危機管理は一体どうなっているのかという話だ。しかも、この日の国会質疑で外務省は、会議があること自体は2週間前に伝えられていたことを認めている。細かい日時が決まっていなかったとしても、2週間もあれば準備できるはずだ。
というか、高市首相自身が、8月22日にXにこんな投稿をしていた。
〈官邸と公邸、どちらでもしっかりと仕事ができる環境をつくってきました〉
〈公邸は総理の住居として知られていますが、打合せや執務の場としての機能もしっかりと持っています。海外要人とのリモート会議、公的行事のメッセージ収録、総理秘書官達との打合せを行える大小の会議室や通信環境も整備されています。〉
「ずっと公邸にいるから仕事してないんじゃないか」という疑念を払拭するため、“公邸にいても仕事できる設備が整っている”とアピールしていたのだ。
もし、回線業者の手配が間に合わなくて会議に参加できなかったというのが嘘なら、今度は「公邸でも海外要人とリモート会議できる」という高市首相の主張が、嘘ということになる。
さらに、高市首相は、この辻元議員の質問に対して、こんなことも口にしていた。
「外務省の判断もあり、代理出席も認められていた」
「議題がアメリカとヨーロッパの間の問題でしたので、代理出席でよしという話をまずは受けました」
自分が総理大臣という行政の最高責任者の立場にあるにもかかわらず、「外務省の判断」「代理出席でよしと言われた」と、外務省のせい。他責思考はいつものこととはいえ、この人、自分の立場をわかっているのだろうか。
しかも、言うに事欠いて「議題がアメリカとヨーロッパの間の問題だったから」である。日本に関係ない問題だから出席する必要ないというのは、国際会議や外交の意義を全否定するようなものだ。外務省がそんな理由で代理出席を認めたり、出席しなくていいという判断をするなど、ありえない。
実際、G7のオンライン会議は、コロナ下の2020年3月16日に初めて開かれてから、毎年数回行われるようになり、これまで十数回以上は行われているが、外務省の記録を見ても、今回の高市首相以外、安倍、菅、岸田、石破、誰も一度も欠席していない。
日本だけではない。外務省の記録を見ると、首脳本人が欠席し代理出席だったケースは、2020年4月イギリスのジョンソン首相がコロナに感染・重症化し療養中に、ラーブ外相が代理出席したケース、2021年8月に東京パラリンピック開会式に出席していた日本の菅首相が到着するまでのあいだ茂木敏充外相が代理出席したケース。そして、今回のイギリスのバーナム首相が父親の葬儀でミリバンド外相が代理出席したケース。誰が見てもやむを得ない事情のあった3回だけなのである。