しかも、この頭の悪い右派の言いがかりは、29日夕方、防衛省が300台のポータブルクーラーを被災地に運んだことが報じられると、さらにエスカレートしている。
〈あれ?左翼のアホどもがミサイルよりクーラーって言ってたけどもう輸送されてますね。ミサイルよりクーラーよりアンタらの残念な脳味噌の方を取り替えた方がいいんじゃないですか?笑〉
〈左派がミサイルよりクーラーって言ってるより先に熊本に既に300手配される段取りされてたの本当に草なんよ〉
たしかに、クーラー輸送については、当の防衛省・自衛隊(災害対策)が積み込みや飛行機が飛び立つ様子などを映した47秒のPR動画をXに投稿、小泉進次郎防衛相も〈熊本の皆さん、今日の14時頃にクーラー300台を載せた輸送機が航空自衛隊入間基地から熊本へ飛び立ちました。地震発生から24時間以内に支援を実現した部隊と経産省はじめ関係省庁、企業の連携に心から敬意を表します。引き続き、先手先手で動きます。〉と、アピールしている。
しかし、今回の熊本地震の避難所は400カ所に及び、7月30日時点で9500人の住民が避難しているのだ。ポータブルクーラーを300台運んだくらいでは、全然足りない。しかも、これらは政府や自衛隊が用意していたわけではなく、企業が調達に協力したもの。それが地震発生から24時間たってようやく一部揃って、自衛隊はそれを運んだだけなのに、どうして政府や自衛隊のおかげで問題が解決したかのような手柄話にしているのか。
そもそも、エアコンに関して言えば、避難所に指定されている小中学校の体育館にあらかじめ設置されていなかったことが最大の問題であり、地震が起きたあとに、現地に運び込んでいる時点で完全に「後手」にまわっている。〈#ミサイルよりクーラーを〉はまさにそのことを問題にしているのだ。
これに対しても、右派や自民党応援団は「政権批判へのすり替え」「災害を自民党批判に利用している」と喚いているが、これはすり替えでも何でもない。
7月30日に文科省が公表したデータによると、全国の公立小中学校の体育館・武道場で、2026年5月時点で空調設備があったのは31.7%、避難所として指定されている学校でも33.1%だった。熊本県は全体で20.4%、避難所に指定されている学校で20.9%、全国平均を大きく下回っている。(6月23日発表の資料では全体13.4%、避難所指定の学校12.9%)
この背景にあるのは、国の支援の乏しさだ。公立小中学校の空調設備については、国の補助が出ることになっているのだが、補助金は費用の半分で、もう半額は自治体の負担となる。しかも、2024年までは併せて断熱改修工事をすることが補助の要件になっていたため、財政力のない自治体が設置に後ろ向きになってしまうという状況があったのだ。
実際、その設置率には都道府県によって、大きな格差がある。財政が豊富な東京都が95.6%とほとんどの学校をカバーしているのに対して、地方は軒並み30%以下にとどまっている。そして、熊本県も前述のように、20%しか設置していなかった。
国の補助金の乏しさが設置率の低さを招いているのだから、これらは明らかに国政、自民党の歴代政権の責任だろう。