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大阪・松井市長も高市早苗とそっくりの暴挙! カジノ用地鑑定額談合疑惑の証拠公文書を「業者の記載ミス」と強弁し、会見から逃亡

 これまで、松井市長や大阪市港湾局側が説明してきたのは、「IRを考慮外としたのは自分たちでなく、鑑定業者側だった」というものだった。

鑑定業者4社に鑑定評価を依頼したのは、2019年8月22日のこと。同年9月下旬に鑑定を依頼した業者4社のうち1社から「当社としては、IR事業は国内実績もなく、評価上考慮することは適切でないと考えている」旨の意見がされたため、10月上旬に他の鑑定業者3社に「IR事業を考慮外とする」ことの所見を聴取。すると3社とも「IR考慮外とする条件設定が妥当」との所見だったため、10月中旬に大阪市から「IR考慮外とする」を条件設定とするよう4社に提示した──これが、大阪市港湾局側が説明した「IRを考慮外としたことの経緯」だった。

 実際、松井市長も昨年12月15日の定例会見では、こう述べていた。

「IRというのは日本にないということで、鑑定事務所のほうからIRを基本とした鑑定額は出せないという、そういう話がありましたので考慮外といたしました」

 しかし、今回公表された公文書には、松井市長らの主張とはまったく違うことが書かれていたのだ。

 まず、ひとつめは、大阪市が鑑定を依頼した業者「有限会社arec」が作成し、大阪市港湾局長宛てで提出した「業務の目的と範囲等の確定に係る確認書」。この文書の日付は、鑑定業者側から「IR事業を評価上考慮することは適切でない」という意見が出されたという1カ月以上も前の2019年8月22日だったが、そこにはすでに〈(仮称)大阪・夢洲地区特定複合観光施設設置運営事業については、考慮外とする〉と明記されていた。

もうひとつ、大阪市が鑑定を依頼した「株式会社谷澤総合鑑定所」が作成した確認書も同様だ。日付は2019年8月23日で、こちらには、〈依頼者指示に基づき、大阪市及び大阪府が進める『(仮称)大阪・夢洲地区特定複合観光施設設置運営事業』に係る価格形成要因への影響を考慮外とした鑑定評価を行う〉と、「大阪市側の指示でIRを考慮外にした」旨が書かれていた。

 この確認書は、大阪市が保存し、情報公開請求によって公開された、れっきとした「公文書」である。この公文書をもとに考えれば、カジノ業者を優遇したい大阪市が賃料を安く抑えようと考えて、鑑定業者に鑑定を依頼する際「IRは考慮外」とするよう指示した。そして、この不当な鑑定の事実を隠すため、松井市長と大阪市側は大嘘をついた。そうとしか考えられないだろう。

 ところが、この新たな証拠を突きつけられた松井市長と大阪市側は、とんでもないことを主張しはじめる。

 共産党大阪市議団らの会見が実施された翌日の3月15日、松井市長の囲み取材がおこなわれたのだが、なんと、そこで松井市長は「鑑定士が(日付の)記載ミスをした」と言い出したのだ。

「(日付の)記載ミスをしているのは鑑定士のほうなんで。で、その文書自体は大阪市、行政側にとっては、文書の提出を求めていない文書なんです、確認書っていうのは。だから、実際にミスっていうのが、相手が記載ミスをしてる」

 先述したように、大阪市側の説明と食い違う時期に「IRは考慮外」と明記した確認書を大阪市側に提出しているのは、1社だけではなく2社あるのだ。それを、2社とも記載ミスをしたのだというのである。まったくありえないだろう。

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