というのも、松井一郎代表などは普段から野党の不祥事に対して鬼の首をとったようにがなり立てているというのに、今回の経歴詐称&女性蔑視発言問題にかんし、維新は信じられないような激甘対応をとっているからだ。
実際、「顔で選べば1番」などと女性蔑視発言をおこなった石井議員に対し、維新の藤田文武幹事長は16日の会見で「最近はルッキズムやジェンダーとかについて我々は適切に言葉を選んでいくべき。石井議員にも今後そういうことがないようにしていただきたいと申し上げた」とし、「厳重注意」という大甘の対応で済ませたのだ。
しかも、注意を受けたはずの石井議員に、反省の色は皆無。翌17日にTBSが石井議員を直撃し「反省の言葉はあるか?」と問いただすと、石井議員は「いやだからもう、その撤回したこと自体、政治家としては撤回するっていうのは反省してるということなんで、反省しているから撤回。あなたが土下座しろって言うなら土下座しますよ」などとキレ気味に発言。さらに「ただね、僕が思うには、じゃあ公営掲示板のポスターってみんなよく撮れてるでしょ。顔……あれを見て選ぶ人もいると思うんですよ。だったらこういう掲示板のポスターをなくして税金を使わなくすればいい。あれ公費だからね」などと言い放ったのだ。
だが、もっと酷いのは岬議員の経歴詐称問題への対応だ。この問題について、松井代表は9日の囲み会見で「(経歴詐称があれば)一切擁護することはないので辞めてもらう」と発言。ところが、松井代表は11日になって「報酬を払っていただいてた講師でしょ。それは常勤ではないのはたしかなんでね。非常勤の講師だというふうに捉えてますけど」などと滅茶苦茶な主張を展開し、結果、藤田幹事長も岬議員に何ら処分を科さず口頭厳重注意に。松井代表は「幹事長マター」「幹事長の判断」だと言い張って逃げたのだ。
今月8日には自民党の茂木敏充幹事長が「身内に甘い政党」などと維新批判をおこなったことに対して松井代表が「ペラペラの軽い幹事長」などと応戦していたが、身内に激甘だからこそ不祥事が絶えないという意味において、維新は自民に匹敵する無反省組織と言えよう。