こうした卑劣で執拗な大石攻撃はツイッター上だけではない。11月18日、橋下氏がレギュラーコメンテーターを務める『めざまし8』(フジテレビ)に大石氏が出演した際のこと。番組では「橋下徹氏と応戦“文通費問題”めぐり」「橋下氏とれいわ議員が応酬」などとテロップが打たれ、ネットニュースなどは、あたかも番組でバトルが起きて、橋下氏が大石氏を論破したかのように報じていたものもあったが、この日の『めざまし8』はバトルでもなんでもなかった。
橋下氏がリモート生出演しているのに対し、大石氏はVTR出演のみ。大石氏が文通費について「小さい政党なのでお金は必要」「使途を広げたうえで、公開すべき」などと話す映像を見て、リモート生出演していた橋下氏が「制度をわかっていない。もっと勉強しないと」などと、まともな反論ができないときに使ういつものセリフで、一方的に断罪したのである。
生出演していれば大石議員は、橋下氏の「勉強しろ」に反論しただろうし、この日番組では一切取り上げられなかった吉村知事の「1日で100万円」問題など橋下氏に都合の悪いことも話しただろうが、そうした機会はもちろん全く与えられなかった。
実は、当の大石議員も放送の前日夜、こういう一方的な内容になることを予告するツイートをしていた。
〈今日、めざまし8のテレビ取材を受けました。明朝(11/18)、放映予定。取材者によれば「たまたま橋下徹も出演する日」とのこと。たまたまちゃうやろ。笑 質問は「文通費100万円、日割り返金になったらどうする?」など、大政党の腐敗には目を向けてくれなさそうでした。さて明日は何が起きるかな!〉
〈一応補足しておきますと、明日11/18朝8時からの「めざまし8」では、私の出番は今日収録したVTR出演です。スタジオ生放送はダメとのことでした。番組は、大石あきこのVTRを観て、「日本のオピニオンリーダー」橋下徹さんが、スタジオで好き放題パニクる、みたいなものだと思います。〉
ようするに、大石議員はスタジオ生出演したいと申し入れたが、拒否されたらしい。生放送での大石氏との直接対決を避けたのが、制作側の判断なのか橋下氏の希望なのかはわからないが、そのやり方を見れば、番組サイドがあらかじめ、橋下氏に一方的に大石議員の批判をさせる仕掛けにしようとしたのはみえみえだ。
しかも橋下氏は、この『めざまし8』での大石議員とのやりとりを「橋下氏は「制度知らない、しっかり勉強を」」とあたかも橋下氏が論破したかのように報じる記事をわざわざリツイート。〈れいわの大石議員は小選挙区ではボロ負け。比例でかろうじて当選。しかも投開票日10月31日の翌日11月1日にやっと当選。これで10月分の経費100万円を受け取る異常さ〉と、前述のデマを繰り返したのだ。