まず、橋下氏が〈立憲民主も国民民主もれいわも共産も起きてまっか?山本太郎さんも4時間で200万円相当の収入を丸取りでっか?丸取りならあんたらの言うこと信用ならんで!〉などと野党を挑発したのに対し、大石議員は〈維新を倒すための戦費として私は100万円でも何でも使います〉と挑発返し。
さらに、吉村知事自身が「衆院議員在職1日で文書費100万円」を受け取っていた問題の裏を取って、告発したのだ。
大石議員は15日、ツイッターで〈吉村知事が衆議院議員を退職した2015年10月1日。10月の文通費100万円を受け取ったか、衆議院担当部署に問い合わせたら「100万円受け取った」「返金してない」との回答でした。〉と投稿、維新の姿勢についても〈吉村さんと維新はこの6年間、何をやってたんですか?「やる気がないのに騒いでいるだけ」なのが明らかになりました〉〈吉村知事が1日で文通費100万円もらった件、「6年も前」「記憶があいまい」とおっしゃるんですが、維新HPの文通費報告ページに吉村さんの当該月がありません。小さな話と言うのならば、この件、他党ディスりと本質そらしが目的だったのでしょう〉と喝破した。
ところが、こうした大石氏の維新へのカウンター、デタラメ暴きに橋下徹は16日になって、常軌を逸しているとしか思えない攻撃を始める。
吉村氏の「1日で文通費100万円」を大石氏が最初に指摘したという都合の悪い事実には一切触れないまま、前述の〈維新を倒すための戦費〉ツイートだけをあげつらって、〈これがれいわ新選組の国会議員の実態〉〈あんたらが使うそのお金、誰が負担してるの?もっと納税者に対して謙虚になれよ!この人、元公務員。こういう人たちは、府市民のことよりも自分たちの待遇向上が第一の傾向あり〉などと秒刻みで反論。
また〈維新以外の野党はどうなってんの?れいわ新選組の大石議員は100万円は丸々いただくんだって。れいわの非常識度が炸裂!〉と分刻みで同じことを2回連続でツイートした。
そのあとも、「立民、文書交通費の日割り支給目指す 法案作り議論へ」という「大石」も「れいわ」もまったく出てこない産経の記事をリツイートし、〈法案作りだけ?今回の100万円は丸々ポケットに入れるの?こんな状況で100万円を悪びれもなく丸々いただくと宣言するれいわ新選組の大石議員の異常さ、非常識さが際立つ〉と大石議員を名指しでディスるなど、とにかくなんでもかんでも“大石憎し”で個人攻撃に結びつけようとしているのが誰の目にも丸わかりの状態になっていた。
しかも、橋下氏は一連の大石攻撃で、完全なデタラメまで垂れ流していた。同じ16日夜ツイッターでこんな投稿をしたのだ。
〈しかも、このれいわ新選組の大石議員。比例でギリギリの当選で、10月31日には当選が確定していない。1日未明に当選が確定。それなのに10月分の文通費100万円を丸取り。0日で100万円!れいわ新選組とその議員の非常識は異常。しかも元公務員。〉
改めて説明するまでもないが、議員の任期開始はマスコミの打つ当確時間や選管の得票数確定のタイミングとはまったく関係なく、全員一律で選挙期日あるいは前任者の任期満了日翌日と決まっている。
当たり前だろう。誤報もありうるメディアの報道や地域ごとの開票作業の進捗状況によって、個々の議員の任期期間開始がいちいち左右されていたら、議員の任期制度がめちゃくちゃになってしまう。ところが、公党の代表も務めたことのある橋下氏は大石憎しで、公職選挙法、いや、普通の社会人でもわかるような理屈を無視して、あたかも当確の時間により任期スタートが違ってくるようなデマを平気で拡散したのだ。