ようするに、現在の権限のなかでやろうと思えばできることをやらず、責任転嫁のために「私権制限ができないせい」などと改憲に問題をすり替えてきた連中が、「改革政党」を印象づけるために改憲を利用し、その旗振り役となることで存在感を高めようとしているのだ。そしていま、たんなる党勢拡大、党利党略のために、維新と国民民主党は自民党と野合しようとしているのである。
自民はもちろん維新も国民民主党も、立憲民主党や日本共産党の野党共闘批判に躍起になっているが、その際に「立憲と共産が憲法審査会をボイコットするために議論が進まない」などと攻撃を繰り広げている。だが、コロナ禍を理由に「改憲議論を進めるべき」だの「感染症対策のためには緊急事態条項が必要だ」などと嘘八百を並べ立てる連中に、そんなことを言う資格はまったくない。
しかし、維新の勢いを考えれば、こうした道理なき改憲勢力に対して世論の追い風が吹く可能性は高い。この危険な改憲キャンペーンを、市民の力でなんとしても押し返すしかない。
(編集部)
最終更新:2021.11.21 09:51