無責任ぶりは、外務省のトップ・茂木敏充外相も同様だ。7月下旬はジャマイカ中米カリブ海諸国を外遊し、カブール陥落後の8月17日以降も、エジプトに始まり、イスラエル、トルコ、イラン、カタールなど中東を歴訪。中東まで出かけておきながら、ツイッターで歴訪の様子を報告する一方、アフガン情勢については一切ふれず。昨日30日になってはじめて〈8月31日の米軍撤収を前に情勢が一層緊迫感を増す中、アフガニスタンに関する閣僚会合に参加しました。G7、カタール、トルコの外相等との間で、アフガン情勢の評価、出国希望者の安全な退避、人道問題、テロ対策、今後の展望・対応等について率直に議論し、関係国間の緊密な連携を確認しました〉とツイートする始末だった。
こうした姿勢をみると、日本の外務省が考えていたのは日本人の大使館員の身の安全だけで、アフガン人スタッフを本気で救出する気なんて最初からなかったのではないか。
実際、日本は国連からも勧告を受けるほど難民受け入れに消極的というか難民拒否ともいえる姿勢をとっており、500人ものアフガン人スタッフと家族を本気で受け入れようと考えていたとは思えない。
国際社会へのエクスキューズのためにギリギリのタイミングで一応自衛隊機を派遣しただけ。失敗したら、憲法や自衛隊法、野党のせいにして、改憲に利用すればいい。それくらいに考えていたのではないか。
そう言いたくなるくらいに、今回の外務省と日本大使館の動きは、怠慢、未必の故意とでも言いたくなるほどに無責任で、お粗末だった。
本サイトでは、先日アフガン人救出をめぐる韓国の動きと日本の動きを比較し、いかに日本の初動が遅かったか、オペレーションがお粗末だったか検証・批判した。以下に再録するので、あらためてご一読いただきたい。
(編集部)