中国新聞(2020年12月24 日付)は配川氏の河井陣営の選挙への関与について、こう報じている。
〈河井案里被告の応援にも入り、顔を利かせた〉
〈配川氏も河井陣営と行動を共にした。広島県東部を中心に秘書団で企業を訪問。「衆議院議員 安倍晋三 筆頭秘書 配川博之」と記された名刺が政財界の要人の元に残っている。〉
さらに中国新聞は「忠誠心が高く、安倍家のためなら何でもやる」という元後援会幹部の証言も紹介。
配川氏は、父・晋太郎の時代から安倍家を支え、安倍前首相にもっとも信頼されているという筆頭秘書だったことを考えれば、河井夫妻の違法選挙でも安倍前首相の意を受け大きな役割を担っていた可能性は高いだろう。
ここのところ安倍前首相は、上述したように外交に口出ししているほか、歴史修正主義全開でNHKを攻撃したり、極右ネトウヨ支持者固めに精を出し、三選への色気を丸出しにしている。
安倍前首相の「桜を見る会」前夜祭の会費補填問題をめぐっては、東京地検特捜部は、3月30日、ホテル側の宴会代金の値引きは寄付に当たるなどとする政治資金規正法違反容疑について、安倍晋三前首相や、安倍氏の後援会代表だった配川氏ら4人全員を不起訴処分とした。
しかし不記載に関する政治資金規正法違反容疑については、一部が不起訴(嫌疑不十分)となった配川氏について、3月19日、検察審査会は「不起訴不当」と議決。再捜査されることになっている。
検察の捜査の行方も注視したいが、「桜を見る会」問題、河井克行・案里買収事件における、安倍前首相の責任をメディアはあらためて追及するべきだろう。
(野尻民夫)
最終更新:2021.04.04 09:56