自身の失策により多くの府民が命を落とし、いまも命の危機に晒されているというのに、こんなスリカエ、ごまかしを平気で口にするのだから、開いた口が塞がらない。
しかも吉村知事が最近、責任転嫁のためにおこなっているスリカエ詐術は、この「命がけツイート」だけではない。
11月30日には、「安倍前総理の桜(を見る会の前夜祭)の話とか(日本)学術会議の問題は国民の命にはかかわらないが、コロナは国民の命にかかわる問題ですから。メディアのみなさんが果たすべき役割は多いんじゃないか。野党も桜を取り上げた方が皆さんに取り上げられるけど」などと発言。「コロナを放置して都構想にかまけていた分際で、どの口が」と総ツッコミを受けた。
12月4日には「ワクチンもまだない。医療、経済もひっ迫している。コロナに特化してやってほしい」「国権の最高機関で唯一の立法機関。国会というところは感覚がずれているし離れている。国会を開いて法律はどうするの?と本格的な議論をしてほしい」などと国会閉幕を批判。ちなみに、先の国会閉会をめぐっては、野党が延長を主張したのに対し、維新は自民・公明とともに延長に反対。国会閉会をアシストしていた。
責任逃れのためには、デマも平気でふりまいている。7日に『ひるおび!』(TBS)、昨日9日には『情報ライブ ミヤネ屋』(読売テレビ)に生出演した際、吉村知事は感染拡大の理由ついて「大阪は高齢者と若者の距離が近い」とか「高齢者と同居している世帯が多い」とか言っていたが、これもデタラメだ。
「厚労省国民生活基礎調査」(2018年3月公表分)によれば、65歳以上の者と子の同居率は、岩手県が51.9%で山形県が59.7%など東北や北関東が50%前後なのに対し、大阪府は33.9%で、東京都の31.0%など首都圏とたいして変わらない。大阪より人口が多く感染者数は少ない神奈川県のほうが35.1%で大阪より同居率が高いくらいだ。
さらに、あ然としたのは8日の会見だった。「大阪コロナ重症センター」の看護師不足について問われ、「足りないとか、みんな100点満点ばかり求めるけど、どうなんですか」「もともと夏は駐車場だった。もう少し前向きにメディアは受け取れないのかな。これがなかったら0床ですからね。少なくとも12月15日から動かすことができる。厳しいなかでも重症センターでやっていってくださる看護師さんもいる」「やらなかったらゼロ。メディアは批判するのが健全な形かもしれないが、もともと何もないところで、1床でも2床でも動かすことができる。100点満点ではないけど、進めている。」とメディア相手に逆ギレしていた。