首相官邸HPより
安倍政権を直撃する事件が、またも動きを見せた。IRをめぐる汚職事件で起訴されている秋元司・衆院議員が、本日、再び東京地検特捜部に逮捕されたからだ。
今回の秋元議員の逮捕容疑は、組織犯罪処罰法違反の証人等買収の疑い。特捜部は8月4日に、贈賄側の中国企業顧問の被告に裁判で虚偽の証言をするよう依頼し報酬として現金を渡そうとしたとして、3人の会社役員を証人等買収容疑で逮捕したが、逮捕されたうちのひとりである淡路明人容疑者が「秋元容疑者から指示された」などと供述していることなどから、逮捕につながったようだ。
秋元容疑者は収賄罪の容疑で逮捕された昨年12月25日に自民党を離党しているが、中国企業の顧問から総額約760万円相当の賄賂を受け取ったとされているのは、安倍内閣で内閣府のIR担当副大臣を務めていた際のこと。しかも、自民党を離党したといっても、秋元容疑者はいまも二階俊博幹事長率いる二階派に特別会員として所属しているのだ。
IRを所管する内閣府副大臣の汚職疑惑のみならず、金をちらつかせて偽証を依頼していた──。これは秋元容疑者だけではなく、カジノ解禁をゴリ押してきた安倍政権の責任が問われるものだ。
だが、この一連の逮捕劇はカジノ利権の問題だけにとどまらない。秋元容疑者から裁判での偽証工作を「指示された」と供述した淡路容疑者は、昭恵夫人の事業に出資し、「桜を見る会」などに参加していた人物だからだ。
淡路容疑者が会長を務めていた「48(よつば)ホールディングス」は、独自の仮想通貨「クローバーコイン」を「購入すれば1カ月半後には10 倍に値上がりする」「3カ月で128倍の価値になる」などと嘘を騙って販売をおこなったとして、2017年には特定商取引法違反(不実告知など)にあたるとして消費者庁から3カ月の一部取引停止が命じられた問題企業。
だが、この48HDの代表だった淡路容疑者は、2016年の「桜を見る会」や安倍晋三後援会主催の「前夜祭」に参加。安倍首相や昭恵氏、菅義偉官房長官らとツーショット写真を撮り、これらの写真をマルチの勧誘に使用していた。