この「バラマキ」という言葉を受けて、久米は持続化給付金と電通の問題に、こう切り込んだのだ。
「僕、なんでバラマキを電通が引き受けるかわかんないんですよ。僕が思うには、電通ってのオリンピックがなくなっちゃったんで、今年、ものすごくお金が入ってこないんです。大量な金が電通には流れ込むはずだったんです、今年。で、それがなくなった分を穴埋めしてるんじゃないか、自民党は。それ何千億円か何百億円か、電通に下請けにして電通がまた下請けに出して……じゃないの、って僕は思っている。誰もそれ言わないんです。民放で電通の悪口言う人、いないですもん。僕ぐらいしか。電通の悪口は、絶対言えない」
持続化給付金の不可解な電通への丸投げ再委託は、オリンピック延期のための穴埋めなのではないか。しかし、電通はタブーであるためマスコミはそうした疑問や批判を呈することはしない──。
なんとも衝撃的な分析だが、田中も負けてはいない。追い打ちをかける。なんと、安倍政権・自民党の情報操作に電通が関与しているとして、こう語ったのだ。
「それだけじゃないですよ。電通に、自民党はですよ、各メディアの、このTBSも、あなたが前いらっしゃったテレ朝もそうだけど、全部リサーチさせてですね、誰がどの記者が、どのディレクターがどういう発言してるかということを(調べさせている)。あなたも以前おっしゃってたことあったじゃないですか。幹事長室からとか、官邸からストレートに注意してくるわけですよ。まあ今だったら産経、読売、それ以外についてはですね。こんなメディア規制をやってる国がね、どこにありますか!」
本サイトも先日の記事で、電通が自民党から、選挙CM、広報だけでなく、ネットのSNS監視やSEO対策、情報操作などを“受注”していた事実を指摘したが、田中は、テレビや新聞のリサーチ、監視も、自民党から依頼されて電通がおこなっていると指摘したのだ。
政権与党の情報操作に電通が関与していることが民放キー局系のラジオで堂々と語られたのは初めてではないだろうか。