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検察庁法改正問題で松尾元検事総長らが安倍首相を「ルイ14世」「中世の亡霊」と批判! 小泉今日子、オカモトレイジ、浜野謙太らも抗議を続行

本日、参院本会議での安倍首相(参議院インターネット審議中継より)


 本日、衆院内閣委員会で検察庁法改正案を含む一括法案の審議がおこなわれ、与党が目論んでいた強行採決は、立憲民主党、国民民主党、共産党、社民党の4党などの野党が武田良太・国家公務員制度担当相の不信任決議案を衆院に提出したことで、ひとまず阻止された。

 そもそも先週8日に審議入りしたこの改正案について、安倍自民党は13日に委員会で採決し、今週中に衆院を通過させる予定だった。それが週内の衆院通過どころか委員会採決さえも先送りしなければならないところまで追い込んだのは、言わずもがな、Twitterでの抗議の声の高まりがあってこそのものだ。

 実際、その声の高まりは勢いを保ったままだ。本日の衆院内閣委員会は国民的関心がこれほど高いのにNHKでの中継がなかったため、衆院のネット中継を視聴しようという人が殺到。「アクセスの集中により視聴しづらい状態」と表示される事態となったほど。抗議の声をあげてきた小泉今日子や浅野忠信も〈国会中継見てます〉と投稿し、OKAMOTO'Sのオカモトレイジは、〈国会中継見てますか?〉というユーザーからの問いかけに〈もちろんー!〉と応答。西郷輝彦も〈#検察庁法改正の強行採決に反対します〉のハッシュタグつきで〈13:50から注目の国会中継(web)〉と視聴を呼びかけた。

 だが、そうした国民から厳しい目を向けられた委員会審議では、担当大臣たちが相変わらず答えになっていない答弁を連発。

 たとえば、与党は野党が要求した法務委員会との連合審査を蹴っておきながら、武田担当相はきょうの答弁でも「検察庁法の内容は本来であるならば法務省に訊いていただければいいんですけど、本日も残念なことに法務省に通告を出していただけなかったので私のほうからやむを得ず答弁させていただきますけども」などと何度も強調。法務省に訊かなければ埒が明かない話を内閣委員会だけで進めていることが根本的な問題であって、何も答えられないくせに野党側が無責任であるかのような印象操作にだけは精を出した。

 しかし、与党も反発の高まりを受けて、本日はたった1時間ながら森雅子法相の出席をようやく認めたが、その肝心の森法相も、内閣や法相が認めれば幹部が特例として役職定年の63歳になった後もその役職にとどまれる「例外規定」の「基準」について、「新たに定められる人事院規則の規定に準じて定める」「現時点で人事院規則が定められていないので、その内容を具体的にすべて示すことは困難」と答弁した。

 安倍首相はきょうの参院本会議でも「恣意的な人事がおこなわれることはない」などと主張したが、どのような理由・基準で役職定年の延長を判断するかを示すこともできないのに、それで改正案に問題はない、認めろと言うほうがどうかしている。だいたい、黒川弘務・東京高検検事長のあきらかに恣意的な定年延長を閣議決定し、さらには恣意的に法の解釈変更を重ねてきたというのに、「恣意的な人事はしない」なんて言葉を、誰が信じられるというのか。

 そして、だからこそいま、有名人を含む多くの国民が怒っているのだ。ミュージシャン・俳優の浜野謙太は、昨晩の会見で安倍首相が「三権分立侵害全くない」「黒川氏人事、全く決めていない」と主張したことを伝える毎日新聞の記事をリツイートした上で、こう投稿した。

〈全く、全くって1番怪しいパターンよこれ。縛られる当人が権限増えんのに恣意的にはなりませんてただの説得力無し男じゃん。みんな忖度するよ。検察が忖度し始めたらおれだって忖度する自信あるよ。忖度の才能あるよ。そういう教育受けてきたもん。〉

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