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マーティン・ファクラー特別寄稿

元NYタイムズ東京支局長が警鐘! 新型コロナのフェイクニュースから身を守る方法 「インフォデミック」というもう一つの“感染症”

 WHOは憂慮を示す声明を出している。フェイクニュースや陰謀論は、政府や科学、そして医療従事者に対する人々の信用を傷つけ、今後の効果的な治療の妨げになる可能性がある、と。

 新型コロナの封じ込めと医療を担当するWHOのマイケル・ライアン医師は、デマに踊らされて恐れをなした人々が誤った判断を下すことにより、感染の「第二波」が到来する可能性について警鐘を鳴らす。2月の記者会見ではこう述べた。

「私たちは誤報に抗うワクチンも必要としている。いわばコミュニケーション・ワクチンだ。私たちはもっと効率的に情報の授受ができるようになる必要があり、社会科学やその他の研究をさらに進めるための豊富なアイデアを盛り込んだ計画を策定している」(https://www.who.int/docs/default-source/coronaviruse/transcripts/who-audio-emergencies-coronavirus-full-press-conference-13feb2020-final.pdf?sfvrsn=b5435aa2_2)

 明るいニュースとしては、米ギャラップ社や英ウェルカム財団が行った国際的な世論調査によると、ほとんどの国で人々は科学や医療の専門家たちに対する信頼を高い水準で今も維持しているということだ。(https://wellcome.ac.uk/reports/wellcome-global-monitor/2018)

 140を超える国々の14万余りの人々に対し、科学者に対する信頼度を調査したところ、18%の人で高く、54%で中程度、14%で低かった。信頼度を地域毎に見ると、オーストラリアやニュージーランド、北欧、中央アジアでは3分の1の人で高く、中南米では10%の人で高かった。

 日本では、科学者への信頼度は19%の人で高く、67%はある程度信頼していると答えている(興味深いことに、政府を強く信頼している日本人はわずか4%で、41%はあまり信頼していない、もしくは全く信頼していない)。

 とはいえ、リスクは現実に存在する。陰謀論は、特に未知の伝染病が世界中で流行している時は、多くの人々を惹きつける。それは、緊急時に秩序と合理性を求める人間の深層心理に訴えかけるのだ。前出のネイチャー誌の記事は次のように述べる。

「研究結果によると、人間は大きな出来事を大きな要因によって説明したいという欲求を持つもので、危機においては陰謀論を信じる傾向が一層高まる。主要な心理学的欲求が満たされない時、人々は陰謀論により強く惹きつけられる。したがって、コロナ禍が拡大するにつれて陰謀論は勢力を増し、ますます多くの人々が孤立していく」

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