昨年5月に起きた『笑点』の炎上騒動については、当時本サイトも取り上げているが(https://lite-ra.com/2018/05/post-4041.html)、この日の『笑点』では、三遊亭円楽がトランプ大統領の言いなりになる安倍首相を、林家たい平が国民の声に耳を傾けようともしない麻生太郎を、そして、林家木久扇が沖縄の米軍基地問題を風刺し、ネトウヨ層から炎上攻撃を受けた。
アシスタントの古谷有美アナウンサーからこの炎上騒動が紹介されると、上田は「え〜! 大喜利にまで(文句を)言い始めたの!?」としたうえで、すぐさま「『笑点』で『安倍晋三です』と(風刺を)語るのはけしからんと言うんだったら、安倍総理自身が吉本新喜劇に出るのはどうなのって僕は思いますね」と、大喜利で安倍首相を風刺した『笑点』より、安倍首相を出演させ選挙対策に協力した吉本新喜劇のほうこそおかしいと、吉本と安倍政権の癒着を批判した。
上田の言うことはもっともである。しかし、現在の暗澹たるメディア状況において、これは『サタデージャーナル』だから言うことができた発言であるかもしれない。鴻上氏は上田の発言に頷きつつも、このように語るのだった。
「そういうのがゴールデン(の時間帯)で言えない現状になっているのがヤバいわけですよ。こういう早朝のね、いまなら言えるんだけど。もうだって、(安倍首相は)ジャニーズさん(のアイドル)と飯食って、吉本さんの舞台に出たわけでしょ。無敵ですよ」
『上田晋也のサタデージャーナル』は毎週土曜日の朝5時30分から6時15分に放送されている番組。土曜早朝とあって、時間帯的には注目度の高い時間帯ではない。
そうでなければ、上田もここまで自由な発言が許されることはないのかもしれないし、ネトウヨからの電凸の嵐で番組の存続自体を危ぶまれる状況になっていてもおかしくないのかもしれない。