小説、マンガ、ビジネス、週刊誌…本と雑誌のニュース/リテラ

「桜を見る会」招待状の“「60」は「総理枠」”を示す決定的証拠が発見! 悪徳マルチ・ジャパンライフ会長を招待したのはやっぱり安倍首相

 そして昨日、大塚官房長が「60番台は従来、官邸や与党の関係だった」と認めたこととも、この2005年の公文書は符号する。区分番号を毎年踏襲してきたという大塚官房長が認めた事実を踏まえても、「60」が「総理大臣」による推薦者を示す区分であることは、もはや疑いようもない。

 つまり、野党が追及してきたとおり、やはり「60」は「総理枠」であり、悪徳マルチ商法のジャパンライフ山口会長を招待したのは、紛れもなく安倍首相だったのである。

 しかも、だ。2005年の「桜を見る会」の出席者数(招待者数は不明)は約8700人と当時官邸は発表していたが、今回発掘された「分野別招待者数」を見ると、上述したようにこの年の総理大臣枠の招待者数は737人で、「自民党」の推薦者も1483人となっている。一方、今年の「桜を見る会」の出席者数は約1万8200人で、招待者の内訳について菅官房長官は「総理枠」は約1000人、自民党関係者の推薦が約6000人と説明している。

 2005年と今年を比較すると、出席者数は約1万人も増加し、自民党からの推薦者も約4倍に膨れ上がっているのに、「総理枠」はたったの300人しか増加していないというのは不自然と言わざるを得ない。

 実際、菅官房長官の説明はほんとうに正しいのかと疑問が呈されてきた。というのも、今年は総理と副総理・官邸幹部の招待者数は合計で約2000人なのに、出席者数が1万4000人だった2014年は「総理、長官等」の招待者数が「3400人」だったことが内閣府の作成した仕様書で明らかになっている。出席者は約4200人も増えているのに、総理・官邸枠招待者数は減っているというのはあまりにも不可解だからだ。

 さらに、「60」という区分で招待された人たちに割り振られた下4桁の番号に着目すると、「総理枠」は約1000人になど収まらないのではないかという指摘もある。たとえば、今年「桜を見る会」に「60」の区分で招待されていた、選挙で安倍首相が遊説をおこなうとかなりの頻度で目撃されている熱烈な支持者であるM氏という人物がSNS上にアップしていた受付票を見ると「60-4908」とナンバリングされているのだ。

 ナンバリングの際に番号を飛ばしている可能性もゼロではないため、この数字がそのまま人数となるかどうか断定はできないが、招待者数が今年より約1万人も少ない2005年時点で「総理枠」が737人におよんでいたことを考えれば、今年の「総理枠」が約1000人などではなく、自民党枠と同様に数倍に膨れ上がっていたのではないかという疑惑はさらに濃厚になったと言えよう。

 ともかく、「60」が「総理枠」であることを示す決定的証拠が出てきたかぎり、安倍首相はジャパンライフ山口会長の招待理由について明確にし、さらには「総理枠」の招待者数が一体何人なのか、その招待基準はどんなものだったのか、データを復元させて証拠を出し、国民に説明する義務と責任がある。これは約7000人にも及ぶ多くの被害者を生んだ事件と絡んだ重要な問題だ。これ以上、逃げることは許されない。

最終更新:2019.12.24 04:39

関連記事

編集部おすすめ

話題の記事

人気記事ランキング

話題のキーワード

リテラをフォローする

フォローすると、タイムラインで
リテラの最新記事が確認できます。