ちなみに、こうした批判にたいして、ネトウヨたちは、「桜を見る会」に呼ばれているのは安応援団だけじゃないとして、〈安倍政権を批判していても「桜を見る会」に呼ばれ参加した例 坂上忍 石田純一 デーブスペクター ニュースペーパー 太田光〉というツイートを盛んに拡散しているが、これはなんの反論にもなっていない。
たとえば、坂上忍は2014年に1度参加したと14日放送の『バイキング』(フジテレビ)で明かしていたが、当時はまだ『バイキング』がバラエテイ番組で坂上の出演も週1で、政権批判などまったくしていない時期。『バイキング』が現在の政治や社会問題を扱う情報番組のスタイルとなり、坂上が政権批判を口にするようになってからは、坂上は一切参加していない。
坂上は「翌年、招待されたが断り、その後は招待されなくなった」と語っていたが、前出の田崎史郎は一度も出席しなくても毎年招待状が来ていると『モーニングショー』などで明かしていたから、むしろ坂上の場合は、政権批判をしたから呼ばれなくなった可能性が高い。
石田純一のケースはもっと露骨だ。そもそも石田自身が公言しているように、石田は安倍首相と古くから友人で、「桜を見る会」に参加してもなんの不思議もない。しかし、その石田にしても参加が確認できるのは2014年・2015年までで、最近は呼ばれていない。
理由はもちろん、石田がメディアで安倍政権批判を口にするようになり、安保法制をめぐって、国会前のデモに参加、安保反対のスピーチを行ったからだろう。2016年以降は出席している形跡がない。
石田は「週刊金曜日」(金曜日)2019年2月1日号のインタビューで「桜を見る会」に呼ばれなくなった理由についてこんなことを明かしている。
「実はいまこんなに安倍政権を批判しているけれど「桜を見に来てください」とか安倍さんから招待状が来ます」
「でも、内閣官房から後で電話がきて、ダメ、といわれる」
そう、内閣官房がわざわざ「来るな」と電話かけてきていたというのだ。これは、〈安倍政権の批判者〉が呼ばれているどころか、逆に政権批判をした有名人は排除されているということではないか。