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暴力団癒着の田中復興相が原発被災者の支援打ち切りで「担当外 福島県の責任」と大嘘! 裏では政府が県に打ち切り指示

就任早々無責任発言した田中復興相(公式HPより)


 トンデモ大臣を揃えて国民を唖然とさせた安倍首相の内閣改造だが、さっそく新大臣からひどい発言が飛び出した。暴力団との密接交際も発覚したあの田中和徳復興相が、閣議後会見で、東京電力福島第一原発事故の自主避難者について、「復興庁は担当ではない」と発言したのだ。

 復興庁は自主避難を含む原発事故避難者の生活を守る「子ども・被災者支援法」を所管し、東日本大震災の被災者支援に毎年約100億円の予算がつけられている。それを「担当外」とは、明らかな職務放棄、無責任にもほどがあるだろう。

 しかし、これは田中復興相個人の問題ではない。むしろ、田中復興相は安倍政権が一貫してとってきた被災者切り捨て、責任逃れの方針を忠実に守ったに過ぎない。

 田中復興相の発言は、原発事故後、自主避難者に無償提供されていた国家公務員宿舎の退去問題について聞かれた際のものだった。国と福島県は2017年3月末に、自主避難者への家賃補助や住宅無償提供を打ち切っていたが、今回、その後も国家公務員宿舎に住み続けている自主避難者に対して、家賃2倍相当の損害金請求、そして明け渡しを求めて提訴まで行う方針を打ち出した。

 原発事故の避難者を“違法占拠者”扱いするこの暴挙に、当然、避難者団体や地元メディアからは厳しい批判の声が上がった。

 ところが、安倍政権はこうした対応について一貫して「福島県が決めたこと」と県に責任転嫁をして、逃げ続けているのだ。たとえば、田中復興相の前任者である渡辺博道前復興相も7月16日の会見で「県の判断を尊重する」と発言、国家公務員住宅を所管する財務省も「県の判断を尊重し、県と連携して支援する」などとコメントしていた。

 そして、今回、田中復興相もこの問題について聞かれ、やはり責任転嫁のために、「担当ではない役所があんまり明確に申し上げることは差し控えたい」とくだんの無責任発言をした後、「復興庁は財政、人材面で福島県の活動を支援している。福島県で責任をもって対応することになっている」などと述べたというわけだ。

 しかし、これらの弁明は全て、大嘘である。実際には、国家公務員宿舎からの“追い出し”は政府が決めたことであり、財務省が福島県に追い出しやすい制度を作れ、と圧力をかけていたことまでが明らかになっている。

 これを報じたのは原発事故の地元・テレビユー福島(TBS系)『Nスタふくしま』。同番組では、自主避難者への国家公務員住宅提供について、県に情報公開を請求、その結果として国の関与があったとしてこう報じた。

「国家公務員住宅に住む自主避難者が退去を求められている問題です。3年前、県が国と交渉した際、無償提供が終わった後の対応について、国が期限を設定するよう求めていたことがわかりました」

『Nスタふくしま』が報じたのは、2017年3月末、自主避難者への住宅無償提供を打ち切った際、福島県が一部経過措置の期限を2年に限定した問題だ。これは、2年後はどんな事情があろうと、宿舎を追い出し支援を打ち切るというものであり、それが現在の損害金請求や訴訟という強硬姿勢につながっている。

 ところが、同番組が入手した文書によると、この経過措置を決める話し合いが2016年に国と県との間で行われ、その際、県は期限を決めることに難色を示していた。にもかかわらず、財務省が「退去の説得をしやすい」などの理由から期限を決めるように県に求めていたのだという。その結果、無償提供打ち切りの2年後、つまり今年3月末までの退去期限が設定されたのである。

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