参議院インターネット審議中継より
本日、衆院では内閣不信任案が、昨日は参院で安倍首相の問責決議案が提出され、いずれも否決された。明日、閉会を迎える国会だが、結局、安倍自民党は予算委員会の集中審議を拒否しつづけ、不信が高まる年金問題の説明責任から逃げたのだ。
しかし、問題はこれだけで終わらない。昨日の参院本会議における問責決議案への反対討論に自民党代表として壇上に立った三原じゅん子議員が、政権与党として説明から逃げていることを棚に上げ、すべての責任を野党に転嫁。挙げ句、安倍礼賛を繰り広げたことに、ネット上ではこんな悲鳴の声が上がっているのだ。
「く…狂ってる」
「カルトに国会が乗っ取られた瞬間」
「この口調、まるで、どこかの独裁国家の放送かと思った」
「どこぞの独裁国家かと思いました」
「ここまで人間、恥知らずになれるのか、とこっちが恥ずかしくなる」
一体、どんな演説だったのか。三原議員は、反対討論をはじめるや否や、『3年B組金八先生』での台詞「顔はやばいよ、ボディやんな、ボディを」を彷彿とさせるドスの利いた声で、こう吠えた。
「もう何度、この光景を目にしたでしょうか。野党のみなさん、はっきり言って、もううんざりです。野党のみなさん、国民にとって大切な、大切な年金を、政争の具にしないでいただきたい。お一人お一人の高齢者のみなさまの生活への切実な不安を、煽らないでいただきたい! 猛省を促します」
そもそも「老後は年金に頼るな、2000万円自助で貯めろ」という報告書案を作成したのは政府であり、その問題を「報告書は受け取らない」「報告書はもうない」などと誤魔化しておきながら、「年金問題を政争の具にするな」「不安を煽るな」って……。
だが、三原議員はさらにヒートアップし、「テレビ映りだけを意識して針小棒大のパフォーマンス。選挙目当てで、国民不在。所属政党コロコロ変える。対案なしで何でも反対。やることすべてがブーメラン。もう悪夢は絶対見たくない」などと下手なラップのようなフレーズを並べ立てて野党批判を展開。
そして、決め台詞を放つかのごとく正面を睨み付け、ものすごい剣幕で、こう主張したのだ。
「政権交代から6年余り。民主党政権の負の遺産の尻ぬぐいをしてきた安倍総理に、感謝こそすれ、問責決議案を提出するなど、まったくの常識はずれ、愚か者の所業とのそしりは免れません! 野党のみなさん、もう一度、あらためて申し上げます。恥を知りなさい」
出た、安倍首相とそっくりな「民主党の負の遺産」攻撃。三原議員は民主党が、第一次安倍政権が引き起こした「消えた年金」や「福島原発の津波対策拒否」の「尻ぬぐい」をやらされたことを知らないのか。
しかも、民主主義国家の「言論の府」である国会で、行政府の長でしかない人物に「感謝」を迫るとは……。ここは、北朝鮮の最高人民会議か。いや、その口調を聞いていると、三原議員は本気で安倍首相のことを絶対君主か何かだとでも思っていて、国会を絶対忠誠を誓わない者への弾劾裁判の場だとでも勘違いしているとしか思えない。
三原議員といえば、2015年の参院予算委員会でも「ご紹介したいのが、日本が建国以来、大切にしてきた価値観、八紘一宇であります」などと言い出したこともある。きっと、脳みそが「ファシズム」に侵されているのだろう。