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国民健康保険料が大幅値上げ、年収400万円で年間10万円増額のケースも! 安倍政権は“人でなし”政権だ

「人でなし」政権トップの安倍首相(首相官邸HP)


「安倍晋三首相は増税によって、景気を悪化させようと決心しているように見える」──消費税の10パーセントへの引き上げまで半年を切ったなか、米経済紙のウォール・ストリート・ジャーナルが5日、こんな社説を掲載し、話題を呼んでいる。日銀短観をはじめとして経済指標がさえない内容であるのに増税を実施するのは「自傷行為になるだろう」と言うのである。

 それでなくても統計不正によって“アベノミクス偽装”がおこなわれていたことが発覚し、景気判断も信用に値するのかと不信感が高まっているというのに、何事もなかったかのように消費増税に踏み切るというのはあり得ない。

 しかも、今年以降、わたしたちの生活を直撃するのは、消費増税だけではない。国民健康保険の保険料が大幅に値上がりするというのだ。

 安倍政権は2018年4月から、市町村が担当していた国保の財政運営を都道府県に移した。国は“財政基盤を拡大することで国保財政を安定化させる”などと説明するが、実際には、これまで市町村が保険料を抑えるためにおこなってきた国保会計への公費の繰り入れをやめさせ、都道府県の算定する「標準保険料率」に合わせることを求めるものだ。

 国はこの変更で国保料が値上がりした市町村は全体の23パーセントだと言うが、しかし、国保の加入者の多い都市圏では値上がりした地域が続出。たとえば、「給与年収400万円・30代の夫と専業主婦、子2人の4人家族」の場合、東京都は51市町区村が値上げとなり、10市村が据え置き、値下げとなったのは千代田区のみ。しかも、江戸川区は年1万2300円の値上げで国保料は43万円に達し、21の区で年6800~8600円増となり、国保料は42万円を超えたという。また、「年収240万円・非正規雇用の単身者」の場合も、東京都では72.6パーセントが値上げされている(しんぶん赤旗2月24日)。

 しかも、話はこれで終わりではない。この各都道府県の「標準保険料率」をもとに共産党が独自試算したところ、2019年度以降、市区町村が「標準保険料率」通りに国保料(税)を改定した場合、全国の約8割の自治体で平均4万9000円も値上げになることがわかったというのだ。

 この試算によると、たとえば東京都新宿区で「給与年収400万円・4人家族(30歳代の夫婦+子2人)」の場合、「2018年度の実際の国保料の額」は42万6200円だが、「2019年度の市町村標準保険料率で計算した国保料の額」(以下、2019年標準料試算)はなんと52万4700円。その差は9万8500円にもおよぶ。大阪市の場合も41万9500円(2018年度)が、2019年標準料試算では45万9900円となり、4万400円も高くなる。

 そもそも、国保の加入者は高齢者や非正規雇用の若者といった低所得者が多い。だが、「給与年収240万円・単身者(20歳代)」で新宿区の場合、試算では2018年度が16万2600円であるのに対し、2019年標準料試算では20万400円に跳ね上がる。こうした値上がりは名古屋市(16万9600円→17万6500円)、大阪市(20万2200円→21万2400円)や京都市(17万7200円→19万1800円)、福岡市(18万4900円→19万7600円)も同様だ。

 また、「年金収入280万円・高齢夫婦世帯(夫230万円・妻50万円、ともに65〜74歳)」で新宿区の場合は15万5000円→19万800円で3万5800円の値上がりで、名古屋市でも12万9000円→14万2300円、大阪市で16万6600円→18万2300円、京都市15万1100円→16万5000円、福岡市15万3400円→16万5400円となっている。

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