たとえば、実際に安倍政権は、凍結されていた下関北九州道路を建設に向けて検討を再開させ、2017・2018年度予算でそれぞれ調査費700万円を計上。さらに、下関北九州道路の建設を目指して昨年11月2日に「整備促進を図る参院議員の会」を発足させた。そして、その会長に就任したのは吉田自民参院幹事長であり、幹事長には大家議員が就いている。
その上、会発足直前の昨年10月25日には、ふたりは官邸で安倍首相と面談。そこで安倍首相は、下関北九州道路について、こう号令をかけていた。
「早期建設に向けた活動にしっかり取り組むように」
問題となっている塚田国交副大臣が国交省副大臣室で吉田自民参院幹事長と大家議員が面談したのは昨年12月20日であり、塚田国交副大臣も面談の事実は認めている。ようするに、安倍首相主導のもと、下関北九州道路建設に向けて吉田自民参院幹事長と大家議員が動いていたのは事実なのだ。
そして、塚田国交副大臣の発言どおり、実際に国直轄の調査計画に引き上げられ、先月29日には今年度から調査費は国が全額負担することが公表された。
しかも、だ。いまから約1カ月前のしんぶん赤旗紙上で、下関市の自民党関係者はこんなことを語っているのだ。
「九州経済連合会の会長は、麻生太郎副総理の弟の泰氏だ。自民党内の会議では、安倍・麻生の関係でスタートした計画だといわれている。それだけに総理・副総理の在任中に事業化させたいという思いは両県の政治家に共通している。ここで動かなかったら経済界にも顔向けできない」(しんぶん赤旗3月5日付)
どうだろう。塚田国交副大臣の今回の発言は、こうした証言と符号、見事に裏付ける内容になっているのである。
新たに浮上した、森友・加計学園につづく「忖度」による利益誘導問題。しかも、現役の副大臣が悪びれもせずに公の場で手柄話として披露するほど、安倍政権が腐りきっていることが白日の下に晒されたのだ。今後、安倍首相と麻生副総理は全力で事実を否定しつづけるだろうが、今度こそ、この腐敗政権に終止符を打つときだ。
(編集部)
最終更新:2019.04.04 12:44