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指原莉乃がAKB落下事故を「本人の不注意」とメンバーを責め、安全軽視の運営を擁護! 運営の論理を代弁する指原の処世術

 このときに得られたはずの知見は活かされていたのか。運営側の姿勢を見る限り、正直言って首を傾げざるを得ない。

 コンサート翌日の2日、AKB48グループ総監督の横山由依はツイッターで〈事故防止策をスタッフの方々と改めて練り、再度、全力のパフォーマンスをみなさまにお届けしたいと思います〉と今後の対応について綴っていたが、同日にAKB48の公式ブログにあげられた「AKB48 チーム4(16期生)稲垣香織について」という記事のなかに、そのような記述は一文字も見受けられなかった。

 炎上状態となった後の翌3日になって、ようやく公式ブログに〈今後は更に安全対策を強化致します。花道に落下防止用の手すりを設置する事等を検討し、ファンの皆さまにご心配をおかけしないよう細心の注意をはらって参ります〉という文言が登場したが、本来はもっと前に出ていてしかるべき文章である。

 握手会襲撃事件時の対応のときもそうだったように、メンバーたちの安全を明らかに軽視する運営の姿勢があらためて浮き彫りになったといえるが、もうひとつ気になるのはこうした運営の姿勢を正当化する指原の言動だろう。

 指原が“大人のエライ男性たちの意見を疑問視せずに内面化すること”を自らの処世術とし、様々な場面で“大人の男の論理”を代弁してきたことは本サイトでも何度か指摘したことがある。

 ちなみに、指原はHKT48のメンバーであると同時に、尾崎充氏と共にHKT48劇場支配人を務めるプレイイングマネージャー的なポジションにある。ほかのメンバーより圧倒的に発言力があるが、指原が運営に対して異を唱えるのはせいぜいライブにおけるセットリストの構築、舞台演出、選抜メンバーの人選などで、事がこのような対外的な問題に発展したときは運営を擁護するか、沈黙するかだ。

 そのことがこの「自己責任論」によっていよいよ明るみになったとも言える。先ほども引用した〈なんでも運営運営ていうのは違うんですよねえ。。〉とのツイートは象徴的だ。同じメンバー代表のような立ち位置で、運営側の問題でなく怪我をしたメンバーの不注意を責めたてる今回のような物言いは、運営を免責するのはもちろん、ほかのメンバーが異を唱えづらくなる抑圧にもなり得ることを自覚しているのだろうか。

 余談だが、指原は建設業労働災害防止協会が発行する「建設業年末年始 労働災害防止強調期間」ポスターのイメージキャラクターを務めている。そんな彼女が労働災害について一般的な認識すらもっていなかったというのは、なんともやりきれない。

最終更新:2018.04.11 11:41

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