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道徳教科書検定にヘイト本、児童レイプマンガ出版の「晋遊舎」の教科書が合格! “アベ友”八木秀次が仕掛人

 その人物とは八木秀次・麗澤大学教授。周知の通り八木氏といえば、日本会議とも近い“極右御用学者”だ。「新しい歴史教科書をつくる会」系の歴史教科書改悪運動を牽引し、安倍政権のもとでは首相の諮問機関「教育再生実行会議」の委員をつとめ、その教育政策や改憲の旗振り役を務めてきた。

 ところが、その八木氏は以前、くだんの日本教科書社の代表取締役だったのだ。日本教科書社の登記簿を見ると、前述の晋遊舎・武田会長が代表取締役に就任したのは昨年9月1日。その前任者が八木氏で、16年4月の同社設立から17年9月1日まで代表取締役を務めていた。

 ちなみに、同じ頃、小池百合子都知事の政策秘書で、都民ファーストの会前代表・野田数氏も取締役に就任している(昨年7月31日退任)。

 また、同じく登記簿によれば、日本教科書社は昨年4月21日に現在の晋遊舎のビルに移転したのだが、その移転前の住所は、ある団体の住所と同一だった。その団体とは「日本教育再生機構」。そう、やはり八木氏が理事長を務める「つくる会」から分派した極右教科書推進法人だ(前出の野田氏もこの日本教育再生機構の理事に就いている)。

 ようするに、教科書参入をもくろむ日本教科書株式会社には、他ならぬ安倍首相のブレーンである八木氏が直接関わっており、晋遊舎はその八木氏をバックアップし、経営を引き継いだパートナーだったのだ。

 いつもエラソーに「愛国」「道徳」「伝統」を説教している八木センセイだが、晋遊舎と平気でタッグを組むということは、センセイの「道徳」ではきっと、児童レイプや違法コピーはアリなのだろう。

 しかし、これは笑い事ではない。というのも、八木氏は前述の通り、安倍首相の諮問機関「教育再生実行会議」の委員だからだ。もともと道徳の教科化は、教育再生実行会議とその前進である「教育再生会議」(第一次安倍政権)の提言が元になっているとされる。

 さらに言えば、日本教科書社が発行する教科書は、八木氏率いる日本教育再生機構が進めてきた“道徳教科書プロジェクト”の直接の受け皿である可能性が高い。事実、日本教育再生機構の機関誌「教育再生」では、「活動の三本柱」として「教科書改善による反日教育の是正!」「あるべき教育政策の実現!」とともに「理想の道徳教科書の作成!」と題して〈現在は、平成30年に行われる中学校道徳教科書採択に向けて、本当に子供たちに届けたい道徳教科書の作成に取り組んでいます!〉と喧伝してきた。

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