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炎上したZOZOTOWN田端信太郎の自己責任論、貧乏人攻撃がヒドい!「生命保険に入って自殺」薦めるツイートも

 弱い者はどこまでも虐げられ、強い者はさらに富んでいく──そのような社会を是とする考えは、田端氏の根幹を成しているものなのだろう。彼はこんなツイートもしている。

〈本人がコントロール可能な要素が1%でもあれば、他人のせいにしてるヒマがあれば、Focus on what you can control!はいつだって間違いではない。生活苦で自殺するくらいなら、役所の窓口に行くのも本人の自己責任だし〉

 田端氏はありとあらゆる「持たざる者」たちに軽蔑の目を向けるが、彼が手にしている多額の報酬はどこから来るかわかっているのだろうか? それは、彼が「金が欲しけりゃ自殺して保険金でも稼げ」とコケにした人々から搾取し、収奪した果てに手にしたものである。

 そもそも、「ZOZOTOWN」というサイト自体、そういった構造をもつものだ。それを端的に示すものが「ツケ払い」の制度である。

 この「ツケ払い」は、16年11月から始まったサービス。この制度を使って商品を購入したユーザーは先に商品を受け取ることができ、限度額5万4千円以内であれば、支払いは最大2カ月後まで先延ばしにすることができる。

 このシステムの問題点は、会員であれば誰でも使用することができるという点。つまり、クレジットカードを所有していない未成年の子どもでも、保護者の目の届かないところでツケ払いの買い物をすることができる。

 このシステムには上記のような理由で批判が集まったことから、サイト側は17年4月より、未成年者が購入する際には保護者の許諾を受けたかどうかを確認するチェックボックスを画面に表示する措置を行ったが、あくまで形式的なものであり、抜本的な問題解決にはなっていない。

 根本的な問題解決を図るならば、未成年者が利用する場合は保護者の同意書なしにはツケ払いできないようなシステムなどにすればいいのにも関わらずそれをしない。それは、ツケ払いというものが、ファッションへの欲求の一番強い年代である子どもたちの財布を狙い撃ちするために考えだされたシステムだからだろう。

 5万4千円というのは、未成年者にとってはなかなかの大金である。これによって困ったことになる子どもが出てくることも当然予想されるが、しかし、その後、彼らがどんなに困ろうと、会社としては知ったことではないという態度だ。

 そういう意味では、ZOZOTOWNがグロテスクな優勝劣敗思想をもつ田端信太郎という人物を要職に迎え入れたのは偶然ではないだろう。

 それにしても、ベンチャー経営者やIT長者というのは、なぜこういった人たちばかりなのだろうか。自己責任論をわめく前に「ノブレス・オブリージュ」という言葉の存在を思い出すべきだろう。

最終更新:2018.03.16 11:58

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