調べてみると、まず、国有財産業務課係長のAさんについては事実である可能性が非常に高いことがわかった。Aさんは今年1月29日に亡くなっており、これが自殺とみられているのだ。
しかも、Aさんは直接、森友学園の土地取引にかかわったわけではないが、当時は佐川宣寿局長らの答弁チェックも担当していたという。
また、亡くなった1月はまだ、改ざんは明らかになっていないが、すでに大阪地検の内偵捜査ははじまっており、土地取引問題が何らかの影響を与えた可能性がある。
ただ、Aさんについては、すでに複数の新聞、テレビが財務省に取材をかけているものの、財務省が「過労死」だとして自殺を否定しているようだ。
「警察は非公式に自殺と認めているんですが、財務省が認めないため、各社とも記事にできない状況です」(全国紙社会部記者)
一方、もうひとりのBさんについては、いま現在も「過労死なのか自殺なのか確認がとれない」「自殺でなく自殺未遂。生存が確認された」とさまざまな情報が入り乱れている状態で、はっきりとした事実はわかっていない。
「とにかく、財務省理財局は責任を押し付けられ、疲弊しきっている。ちょっと姿が見えないと『自殺したんじゃないか』と疑心暗鬼になっている状態です。一昨日も官邸とのパイプ役である官房長が連絡が取れなくなって、『すわ自殺か』と大騒ぎになったばかり。結局、官房長は見つかり、予算委員会の答弁に立つことになったらしいですが」(同前)
しかし、少なくともたったの1〜2カ月のあいだに、森友学園の土地取引をおこなった部署で、自殺、あるいは自殺が疑われる件が複数もち上がっているということ自体が異常な状況だろう。
そして、安倍首相や麻生財務相が今後も「改ざんは財務省理財局と近畿財務局がやったこと」という責任押し付けをつづければ、さらに犠牲者が増える可能性もある。繰り返すが、近畿財務局の職員は、「このままでは自分1人の責任にされてしまう」というメモを残して自殺しているのだ。
痛ましい事態がこれ以上広がらないためにも、権力中枢にいる本当の「犯人」を徹底追及し、責任を取らせる必要がある。
(編集部)
最終更新:2018.03.16 07:15