先の選挙直前に広報副本部長に抜擢され、メディア批判を繰り返している和田政宗議員の件といい、安倍自民党の「ネトウヨ化」はよりパワーアップしつつあるが、そんななかでも安倍首相の稲田議員に対する愛は変わらないらしい。稲田議員は自身の有力後援者に、大臣辞任の裏側として、こんなことを語っていたという。
「“安倍総理は、『稲田さんまで辞める必要はない』と、何度も突っぱね、辞任をなかなか許してくれなかった”と」
「“自分の信条として、あの2人が辞任するのに、自分だけ大臣の座に残ることなんて絶対にできない。辞めさせてくださいと懇願し、ようやく総理に辞任を認めてもらえた”と仰る(後略)」(「週刊新潮」10月5日号/新潮社)
この稲田議員の弁が事実か否かはわからないが、少なくとも本人はいまも安倍首相との親密な関係を強調し、「このまま一議員で終わりたくない」という野心も隠さなくなっている。しかも、杉田氏のような過激な議員まで加わったなかで安倍首相に忠臣であることをアピールするべく、今後さらに「初心」である歴史捏造主義者としての言動を強めていくのは必至だ。
だが、繰り返すが、日報隠蔽問題の説明責任を稲田議員はいまだ果たしていない。それなのに「女性総理の最短距離」にまで簡単に戻れてしまう。それが安倍政権なのである。
(編集部)
最終更新:2017.12.19 09:02