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横田一「ニッポン抑圧と腐敗の現場」25

「米国の北朝鮮攻撃にNOと言えるか」“身内”山本一太の質問に安倍首相が答えず…米朝戦争で日本国民100万人が犠牲に 

 さらに防衛関係者の間にも、北朝鮮攻撃容認論が広がりつつある。徳地秀士・元防衛審議官は、「北朝鮮の核脅威の解決と北東アジアの平和をどう実現するのか」(10月30日)のシンポでこんな発言をした。

「『我々はアメリカの軍事行動を回避することを考えないといけない』ということがそもそも良くないのだろうなと思う。別に私は『軍事行動がいい』と言っているわけではないが、『軍事行動を覚悟しているのだ』ということをアメリカだけではなくて、アメリカの同盟国もしっかりと北朝鮮にそういう姿勢を見せるということが大事で、そのために具体的なプランニングもするべきだと思います」「アメリカが軍事行動をしたときに韓国も日本もそれをサポートする。そして本当に日本も韓国も国際社会も全体が覚悟をしているのだという強い姿勢を見せることが大事だと思います」

“北朝鮮攻撃誘導論者”と呼びたくなる軍事アドバイザーも活動を活発化させている。日本政府の依頼で日本の官僚に戦略論を講義するために来日したエドワード・ルトワック氏(米戦略国際問題研究所上級顧問)のことだ。

 小池百合子・前希望の党代表(都知事)の「旧知の友人」(2016年11月18日の小池氏のツイッタ―)で「情勢分析の凄さにいつも唸ります」(同)と絶賛したルトワック氏は、著書『戦争にチャンスを与えよ』(文春新書)の5章「平和が戦争につながる──北朝鮮論」では次のような持論を展開していた。

1)まず北朝鮮を特異で危険な存在と指摘した上で、
2)「北朝鮮への降伏(宥和)」か、核ミサイル完成前に核施設を破壊する「先制攻撃」かという究極の選択を日本に迫り、
3)先制攻撃をするしかないという結論に誘導するものだ。

 そして「日本政府は自ら動くべし――『降伏』と『先制攻撃』」という小見出しの部分(5章)では、先制攻撃についてこう説明していた。

「別の選択肢としては『先制攻撃』がある。日本の自衛隊の特殊部隊に攻撃を命じて、パラシュートやグライダーで降下させ、北朝鮮の核施設の上に到着させ、携帯型のホローチャージ弾などでそれらをすべて破壊するのだ。もちろん、特殊部隊の九〇人が犠牲になるかもしれない。ただしそれは、背後にいる一億二〇〇〇万人の日本国民を守るためだ」

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