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JASRACが坂本龍一を騙して映画館からの徴収PRにコメント悪用! もはやJASRACはアーティストの敵だ

 JASRACがだまし討ちのようなやり方で坂本氏の名前を利用したことに各所から驚きの声が漏れた。たとえば、映画評論家の小野寺系氏はこのようにツイートしている。

〈記事を読むと、坂本龍一氏が先日JASRAC側に有利な発言をした経緯は、JASRACが氏に、「劇場から徴収する」など〈事実を隠したまま〉、コメントをして欲しいという依頼をしたという流れだということで、氏の評判すら一緒に下げかねない悪質な行為だと思う〉

 まさしくその通りで、今回のJASRACのやり口は詐欺と言っても言い過ぎではない。

 前述「BuzzFeed Japan News」のインタビューのなかで坂本氏は、JASRACが世間からの信用を失いつつある現状は適切な著作権管理業務を行ううえでの障壁となり得る旨を指摘し、「なぜJASRACの主張は批判を浴びるのか。世間のイメージも含めて、自分自身を問い直す必要があるのではないでしょうか」と発言。そして、そのうえでJASRACの組織としてのあり方に対し、「襟を正して、透明性を高めていってほしいですね」と、苦言を呈している。

 ここ数年JASRACをめぐる騒動は後を絶たない。放送局からの著作権使用料徴収方式が独占禁止法違反となった問題、音楽教室からも著作権料を徴収するとして裁判になっている問題、京都大学の入学式の式辞に対して楽曲使用料が生じる指摘をしていた問題など、次から次へ炎上を起こしている。

 前述の坂本氏の指摘の背景にはもちろんそういった騒動の数々があるわけだが、つい先日にはJASRACにとって最も重要であるはずの著作権者への分配の「透明性」について問題が指摘された。

 8月18日、爆風スランプのドラマーであるファンキー末吉氏が、著作権料の作曲者らへの分配を適正になされていないとして、調査と業務改善命令を出すよう求める上申書を文化庁に提出。都内で会見を開いたのだ。この会見でファンキー末吉氏は、2000年からの10年間に全国のライブハウスで200回以上ライブを開き自分が著作権者となっている楽曲を演奏したが、それに対する分配が1円も入っていなかったと主張している。

 本当にそうならこれはひどい。JASRACは金だけむしり取ってなんの仕事もしていないことになる。

 しかし、なぜこのようなことが起こるのか? それは、JASRACがとっている「包括契約」という方式にある。

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