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失笑! 安倍応援団「視聴者の会」が加計報道で“加戸氏の発言を放送しないのは放送法違反”のトンデモ意見広告

22日付の新聞に出された広告(奥が産経新聞で手前が読売新聞)

 うわ、また出たよ……。22日付の読売新聞と産経新聞朝刊を見て、こんなセリフが思わず口をついて出た。例の報道圧力団体「放送法遵守を求める視聴者の会」(以下、視聴者の会)がまたぞろ“意見広告”を掲載していたのだ。

 本サイトではおなじみだが、「視聴者の会」といえば、一昨年、安保法制を番組内で批判したTBS『NEWS23』アンカー・岸井成格氏を放送法違反だとする新聞意見広告を打ち、結果、岸井氏を降板へと追いやった民間団体。本サイトは「視聴者の会」の結成当初からその動向を追い続け、同会の中心人物たちが“安倍晋三応援団”だらけであることや、賛同人の多数を日本最大の右派団体「日本会議」の関係者が占めていることなどを報じてきた。

 そんな「視聴者の会」が今回、またまた読売と産経に推定ウン千万〜1億円弱も払って出した一面カラー広告。性懲りもなく、見出しには〈異常に歪んだテレビ報道 視聴者の知る権利が奪われ続けています〉(読売版)、〈テレビにはしっかり事実を伝えて欲しい…それが、視聴者の切なる願いです〉(産経版)との文言が躍っているわけだが、今回、連中が“テレビ報道が捻じ曲げられている!放送法違反じゃないのか!”と言いがかりをつけたのは、やっぱり例の“あのこと”だった。

 そう、加計学園問題で、ネット右翼や極右文化人たちがわめき立てている「なぜ前川喜平氏ばかり取り上げて、加戸守行氏の発言を報じないのか!」なるトンデモな主張をそのままぶつけてきたのである。

「視聴者の会」の意見広告では、「閉会中審査における驚くべき放送時間の格差」と題し、前川喜平・前文科事務次官と、加戸守行・前愛媛県知事及び原英史・国家戦略特区ワーキンググループ委員など与党側参考人の発言について、7月10日から7月11日にかけてテレビで報道された時間を比較。そのうえで、〈テレビ報道では2日間ほとんどの番組で前川喜平氏による証言を大幅に取り上げ、他の参考人がほとんど存在しないかのような報道になっていました〉と結論づけている。ちなみに、これを調査したという「日本平和学研究所」なる社団法人は、「視聴者の会」前事務局長の評論家・小川榮太郎氏が仕切っている団体だ。

 この身内調査のお手盛りっぷりについては前々から指摘しているのであえて繰り返さないが、それにしても、この連中、悪い意味で予想を裏切らない。賢明な読者はよもやこんな詭弁に騙されまいが、念のため、連中の主張がいかにトンデモか、そして国民の「知る権利」を侵害しようとしているのはどっちなのか、きちんと指摘しておく必要があるだろう。

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