瑞穂の國記念小學院HPより
疑惑浮上から約半年。森友学園問題に、いよいよ決定的な証拠が出てきた。そのひとつが、先日、FNNが独占入手した、籠池夫妻と近畿財務局の池田靖・前国有財産統括官との値引き交渉の様子を録音した音声データだ。
まず、最初に、森友学園と財務省による国有地取引をかんたんにおさらいしよう。最大の問題となっているのは、2016年3月に小学校建設予定地で新たに見つかったゴミの撤去費用についてだ。
2016年4月14日に大阪航空局は新たなゴミの撤去にかかる費用を8億1900万円と算出し、5月31日には近畿財務局から依頼を受けた不動産鑑定士が土地の評価額を9億5600万円と査定。そこからゴミ撤去費用を差し引いた1億3400万円で売却されることとなった。一方、国から森友学園に対しては、1回目のゴミ撤去などにかかった費用を「有益費」として1億3176万円が4月6日に支払われている。これは前年の11月に、安倍昭恵夫人付きの秘書だった谷査恵子氏が財務省にかけ合っていたものだ。
疑惑発覚時からずっと指摘されてきたことは、この国から森友側に支払われた金額に、約200万円を上乗せした程度にすぎないという土地の売却価格についてだ。そのため、土地の値引きの根拠となっているゴミ撤去費用の約8億円は後付けで算出されたのではないか、と疑惑の目が向けられてきた。
だが、ここにきて、この疑惑を裏付ける証拠が出てきた。冒頭に紹介した籠池夫妻と近畿財務局・池田国有財産統括官の会話の音声記録がそれだ。
この音声記録は、不動産鑑定士が土地の評価額を9億5600万円と査定した昨年5月31日の約1週間前のものだという。この場において、近畿財務局の池田国有財産統括官は、こう発言していたのだ。
「理事長が仰られてる『0円に近い(金額)』というのが、どういうふうにお考えになられているのか、売り払い価格が0円ということなのかなとは思うんですけど、私ども以前から申し上げているのは、『有益費』の1億3000万円という数字を国費として払っているので、その分の金額ぐらいは少なくとも売り払い価格は出てくると、そこは何とかご理解いただきたい」