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“アベ友”加戸前愛媛県知事とネトウヨがわめく「報道特集が前川の嘘と加戸の反論をカットした」のデマを徹底検証!

 ちなみに、加戸氏が何者かから(いったい誰のことだろう?)見せられたという「○、△、×のメディア勤務評定」なるものは、おそらく、あるツイッターユーザーが作成したとみられる画像のことだ。「加計問題に関する参考人招致における各メディアの加戸愛媛県知事の発言の取り上げ方」と題されたその画像では、民放キー局の夜のニュース番組や全国紙で加戸氏の発言の取り上げ方を「○、△、×」の三段階で評価したふうになっている。

 評価の基準や何日付放送・報道の比較なのかが明記されておらず、また前知事ではなく「加戸愛媛県知事」と記すなど雑な感じだが、これがネトウヨ系情報を発信しまくっているバイラルメディア「netgeek」などが引用するなどし、ネットで広く拡散されていった。

 つまり、加戸氏は7月20日ごろ、このネットに転がっている画像を見せられ、「まあ当然そうだろうな」と思い、「報道しない自由も印象操作もマスコミの有力手段」というふうに述べたわけである。

 この時点で、ネトウヨや安倍応援団が熱狂的にもち上げる加戸氏自身、なかなかの“ネトウヨ的資質”をもっていることがわかるが、さらなる問題は、続いて、マスコミの取材をめぐり、こんなトンデモなエピソードを開陳し始めたことだ。まず、加戸氏はこう宣言した。

「このことに関して、あえて申し上げなきゃならないことが、ひとつあります。それは、実は、あるテレビ局の報道で、報道された中身に関して、そのこと自体は私はどうこういうわけじゃありませんが、取材に応じられた前川参考人の発言で、報道のときにはカットされた部分があります。で、このことについて、やはりこの場でおいて、安倍総理がこんなに窮地に立っているときに、このことは、私の、これは、指導しなければ気が済まないから、申し上げさせていただきます」

 その後、加戸氏はメディア取材をめぐり、国会で長々と一部始終を説明し始めるのだが、それを聞く限り、番組名を明言こそしなかったものの、前川氏と加戸氏のインタビューを放送した6月3日『報道特集』のことを述べていることは明らかだった(だからこそ、ネトウヨも「加計疑惑はTBSと前川が共謀してでっち上げたデタラメ」などとほざいているわけだが)。ここで加戸氏のその答弁をママ引用すると、極めてわかりづらいため、以下要約しつつセリフの要所をひいてみよう。

 まず、加戸氏によれば、東京で取材を受けることになり、そこにテレビ局のカメラ2台と記者2人が来たという。そして、局側の人間から前川氏に取材した映像を見せられ、前川氏の発言についてどう思うか等を取材されたのだという。話の中心は、加戸氏が安倍首相肝入りの教育再生実行会議の委員となった経緯である。一昨日の閉会中審査で加戸氏はこう主張した。

「いうなれば、教育再生実行会議に、安倍総理に頼まれて私が、この加計問題を取り込む、という構図に(前川氏の話が)なっているわけでありまして。で、私が笑い飛ばした部分はカットされました」

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