首相官邸HPより
加計問題で追い詰められた安倍政権とその応援団は、マスメディアを“問題を捏造した敵”と見立て、「加戸守行前愛媛県知事の答弁をもっと報じろ!」などとがなりたてている。しかも、本サイトでお伝えした通り、一昨日の参院閉会中審査で自民党は、“ネトウヨの尊師(グル)”こと青山繁晴議員を質問者に送り出し、なんと国会という場で“報道圧力”までかけてきた。
これだけでもいかに連中が切羽詰まっているかがありありとわかるが、一方、青山センセイが仕向けた加戸氏のトンデモ答弁と前川氏への人格攻撃を利用して、さっそくネトウヨたちがメディアバッシングに興じている。標的にされたのは、TBSと『報道特集』だ。
〈TBSが前川の嘘と加戸氏の反論をカット〉
〈またお前らか! 早速特定されてんぞTBS〉
〈加戸さんに精神構造を疑うとまで言われた前川助平は完全に詰んだ。助平の上に頭がイカれている嘘捏造男だと証明された〉
〈加計疑惑はTBSと前川が共謀してでっち上げたデタラメストーリーだった!!〉
〈マスゴミは、報道しない。高須医院長みたいに、もうスポンサーに圧力かけないとマスゴミのバカさかげんは治らんな〉
そもそもこの話、本来ならば取り上げるのもバカバカしいシロノモなのだが、しかし、こうしためちゃくちゃな言辞が飛び交っている以上、本サイトとしては、いかに面倒でも一度、検証しておく必要があるかもしれない。
まずは、ネトウヨのTBSバッシングに火をつけた一昨日の加戸氏発言を振り返ろう。
もともと10日の審査でも「YouTubeがすべてを語り尽くしている」などと答弁し、ネトウヨから喝采で迎えられた加戸氏。一昨日の青山氏による「加戸氏の発言を報じないメディア状況についてどう思うか」という趣旨の質問に対し、例の「報道しない自由」を持ち出した。
「7月10日の証人喚問ののち、私はその晩、イタリア旅行に出かけまして、日本のことを知りませんでした。10日間旅行して帰ってきましたら、『日本では報道しない自由というのが騒がれてるよ』と。『なんですか』と聞いたら、なんか一覧表を見せられまして。加戸参考人の発言を紹介した○、△、×で、新聞メディア、テレビ等の勤務評定がありまして、ああそうなのかなと見たときに、私はあの、役人時代から慣れっこでございますから、まあ当然そうだろうなと思いながら。ただ、『報道しない自由』があるということに関しても有力な手段、印象操作も有力な手段、でそのことは、マスコミ自体が謙虚に受け止めていただくしかないことですございます」