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室井佑月の連載対談「アベを倒したい!」第4回ゲスト 山本太郎(前編)

室井佑月が山本太郎に迫る! アッキード事件の闇、安倍首相の素顔、そして原発とマスコミ…

●森友問題の本質、山本が「アッキード事件」以外に使いたかった言葉とは?

室井 でも本当に、世の中は変わりました。わたし、第一次安倍政権のとき、「自衛隊の派遣」を「派兵」と言ってしまったことがあって、すごい怒られたんです。でも今は、逆に安倍さん自身が「我が軍」とか言ってもスルーされるし、普通のことになってる。すごい世の中にわたしたちはいる。

山本 安倍さんが昨年5月の衆議院予算委員会で「議会については、私は立法府の長であります」なんて言っても、問題にならないという世の中なんです。総理は本気で思い込んでるんでしょうね、“立法府の長”発言は過去に3回も言っていますから。室井さん、怒られ損ですね。ほんの10年前ですか。

室井 「力のあるものに逆らうな」という空気感は、社会の格差が激しくなって、人々に余裕がないから蔓延するんでしょうね。この連載のタイトルは「アベを倒したい」ですが、次の衆議院選挙が、今年か来年かわかりませんが、本当に野党は頑張れるんですか? 民進党は本当に勝とうと思ってるのかな。太郎ちゃんには自由党共同代表として、ぜひ、頑張ってもらって政権を取ってほしい。どこかの党から議員を勧誘して、盗んできたほうが手っ取り早いんじゃない?

山本 そんな(苦笑)。みんな、ビビりますよ。所属する党の支援なしでは選挙に勝てない、と言う人がホトンド。その中で、党を離れて僕と組むなんて、かなり勇気いると思います。この前も飲みの席でおじさん議員に、「お前! みんなお前のことイロモノだって言ってるぞ」って言われて、「ほんとそうですよね」って答えておきました(笑)。

室井 イロモノって言うけどさ、他が白黒で、太郎ちゃんだけカラーなだけですよ。太郎ちゃんをすごいと思ったのは、いつだったか街頭演説をしているのを見たことがあるんです。そのとき変な男にヤジられて太郎ちゃんが「そんなあなたのことも守りたい!」って言った。変なおっさんに絡まれて、咄嗟にそんな言葉が出る。

山本 これまでずっと、変わった方々に絡まれ続けてますから(笑)。慣れているんじゃないですか。

室井 でも、日本は本当にやばい。共謀罪が閣議決定されたし、自民党は今国会で共謀罪を成立させるつもりなんでしょ? 共謀罪で徹底的に攻めてください! これで倒せそうですか?

山本 残念ながら共謀罪では倒せないです。共謀罪成立を止めることすら難しいのが国会のパワーバランスの現状ですから。共謀罪に関してはまだ国民の興味や反応が弱いですね。「テロに関係する」と言うハッタリで思考停止したのも大きいですし、「過去に3回、廃案になっているんですよ」というところから説明するには、時間が掛かる。長い説明はみんな聞きたくない。工夫が必要と考えてます。街頭などの国会外でも説明して、なんとなく広がったかな、と思ったときには、もう法案が通っているというのが今までのパターン、安倍一強の現実です。その一方で、森友問題のように、「国民の財産を、タダ同然でオトモダチにくれてやる」というわかりやすい構図の事件、お金に関する事の方が人々は関心を持つし、すぐにイラッと反応する人が多い様に感じます。

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