つまり、自民党はFAXの財務省からの回答を「形式的なもの」「ゼロ回答だ」と主張してきたが、根本の手紙を見れば、現実は籠池理事長の願い通りに事が進んだことになる。これは「満額回答」以外の何物でもない。
しかし、この期に及んでも菅義偉官房長官は「内容からして、まさにゼロ回答だと思っている」などと強弁。安倍首相にいたっては「(手紙は)一部しか読んでいない」と逃げたのだ。
だが、こんな詭弁が通用するはずがあるまい。そもそも自民党が封筒しか取り上げなかったのは、その中身である手紙を公開すると「満額回答」であることが発覚してしまうからこそ隠してきたことは明白。にもかかわらず、安倍首相は同じ決算委員会で昭恵夫人の100万円寄付問題を言及されると、「辻元(清美)議員との間にも同じことが起きている。きょうの新聞に『3つの疑惑』と出ていましたね」「(辻元は)証明しないといけない」などとネトウヨ脳がつくり上げた辻元議員の陰謀論を振りかざす始末だった。
言わずもがな、籠池理事長が昭恵夫人に対して行った“要望”が、ものの全部叶えられているこの事実は、昭恵夫人が土地取引に深く関与していることを明確に示す証拠だ。引き続き、昭恵夫人の疑惑は徹底して追及されなければならないし、夫である安倍首相の卑劣な言い逃れを許すわけにはいかない。
(編集部)
最終更新:2017.11.22 01:06