TBS『ひるおび!』出演時の田崎史郎氏(16年12月27日放送より)
メディア幹部と癒着する一方、圧力をかけて不都合な報道を封じ込めることに成功した安倍政権。なかでも見苦しいのが“御用ジャーナリスト”の存在だが、とくに安倍首相のスポークスマンとしてワイドショーでおなじみとなったのが、田崎史郎・時事通信社特別解説委員だ。
田崎氏は安倍首相と会食を繰り返していることからネット上で“田崎スシロー”と揶揄され、本サイトでも露骨な政権擁護解説をする田崎氏のことを「安倍応援団」と批判をしてきた。
だが先日、田崎氏はとうとう“身内”からも御用記者の烙印を押されてしまったのだ。
それは今月 9日放送の『ひるおび!』(TBS)でのこと。この日は現在、参院本会議で審議が行われている統合型リゾート施設(IR)整備推進法案、いわゆるカジノ法案を番組で取り上げたのだが、そこで田崎氏は今後の本会議運営と同案採決について、いつものように政権の“方針”をこう代弁した。
「(会期内の)14日までには必ず成立させるっていう決意で、いまやってますよね」
御用メディア・読売新聞の世論調査でさえ、カジノ解禁には57%が反対しているという結果が出ているのに、そうした民意を押し切って強行採決することを田崎氏は「決意」などと言っているのである。田崎氏が視聴者ではなく政権側に立って「解説」していることは一目瞭然だ。
だいたい、カジノ法案については、ギャンブル依存症など数多くの問題が指摘されているにもかかわらず、政府自民党は2日の衆院で6時間ほどの審議で強行採決。さらに参院でも8日の強行採決を目論んでいたが、それを断念した経緯があった。田崎氏にとっては、それがよほど悔しかったらしい。同番組に田崎氏といっしょに出演していた政治評論家の伊藤惇夫氏が「このスケジュールを一般の人が見てどう思うか」「納得はできないですね、やり方としてはねえ」と疑義を呈すると、田崎氏はこんなふうにキレはじめたのだ。
「スタンスの違いは、いまの自民党、公明党という政権側はどうしようとしてるかっていう説明を僕はしているんです。で、伊藤さんはこうあるべきだっていう議論をしてるんです!」